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群論・環論のtrivialな命題集

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こんにちは、まぷすとです。
この記事では、数学よわよわな僕が代数の問題を解くときに疑問に思ったり、ん?っとなったりした、簡単な事実や命題をひたすら載せていくだけの記事となっています。(書いてみたらそんなに簡単ではないやつもありましたが、我徳な記事ですので気にしないでください)
つよつよな方からすればこんなん自明中の自明やろ!お前数学やめろとでも言いたくなるようかと思いますが、寛大な心で見てください()
間違っている部分がありましたら教えてください。
証明は気が向いたらします()
また記述できそうなのがあれば追加していこうと思うので「更新型記事」とさせてください。それではどうぞ!

$\mathbb{N}=\{1,2,\cdots\},\mathbb{Z}_+=\{0,1,2,\cdots\}$とします.

群論

$G$を群,$\varnothing \ne H \subset G$を部分集合とする.このとき,以下は同値:
(1)$H$$G$の部分群.
(2)$HH \subset H,H^{-1} \subset H.$
(3)$HH = H,H^{-1} = H.$

$G$を群,$x \in G$とする.このとき,$\langle x \rangle :=\{x^n|n \in \mathbb{Z}\}$$G$の部分群である.

$G$を群,$x \in G$とする.このとき,$\textrm{ord} (x)=|\langle x \rangle|> 0.$

$n \in \mathbb{N}$とし,群$G=(\mathbb{Z}/n\mathbb{Z},+)$について考える.以下が成り立つ:
(1)$G$の単位元は$\overline{0}$である.
(2)$\overline{a} \in G$の逆元は$\overline{-a}$である.
(3)$|G|=n$.特に,$G=\{\overline{0},\overline{1},\cdots ,\overline{n-1}\}.$
(4)任意の$n \in \mathbb{N}$に対し,$G$は巡回群である.
(5)$\overline{k} \in G$$G$の生成元である$\Leftrightarrow$$\gcd(k,n)=1$.
 特に,$\overline{1}$は生成元である.$\overline{0}$は生成元でない.
(6)$G$はAbel群である.
(7)$\overline{a} \in G$に対し,$n\overline{a}=\overline{0}.$
(8)$\overline{a} \in G$に対し,$\textrm{ord} (\overline{a})|n$が成り立つ.特に,$1\ \leq \textrm{ord} (\overline{a})\leq n$
(9)$\textrm{ord} (\overline{0})=\textrm{ord} (\overline{n})=1,\,\,\textrm{ord} (\overline{1})=n.$
(10)$n$が素数ならば,任意の$\overline{a} \in G\setminus\{\overline{0}\}$は生成元である.
(11)$n$が素数ならば,任意の$\overline{a} \in G\setminus\{\overline{0}\}$に対し,$\textrm{ord} (\overline{a})=n.$

$n \in \mathbb{N}$とし,$G=((\mathbb{Z}/n\mathbb{Z})^{\times},\times)$について考える.以下が成り立つ:
(1)$\overline{k} \in G \Leftrightarrow \gcd(k,n)=1$. 特に,$\overline{1}\in G$,$\overline{0} \notin G$.
(2)$G$の単位元は$\overline{1}$である.
(3)$|G|=\varphi(n)$. すなわち,$G=\{\overline{k} \in (\mathbb{Z}/n\mathbb{Z},+)|\gcd(k,n)=1\}.$
ただし,$\varphi:\mathbb{N} \rightarrow \mathbb{N},n \mapsto |\{k \in \{1,\cdots ,n\}|\gcd(k,n)=1\}|$はEuler関数.
(4)$\overline{a} \in G$に対し,${\overline{a}}^n=\overline{1}.$
(5)$\overline{a} \in G$に対し,$\textrm{ord} (\overline{a})|n$が成り立つ.特に,$1\ \leq \textrm{ord} (\overline{a})\leq n$
(6)$\textrm{ord} (\overline{1})=1.$
(7)$n$が素数ならば,$G$は巡回群である.
(8)$n=4,6$のとき,$|G|=2$であるから,巡回群である.$n$が偶数で巡回群になるのはこれしかない.

$n \in \mathbb{N}$とし,$G=((\mathbb{Z}/n\mathbb{Z}),+,\times)$について考える.以下が成り立つ:
(1)$G$は環である.零元は$\overline{0}$,単位元は$\overline{1}$である.
(2)$n$が素数ならば,$G$は体である.特に,整域である.

$G$を位数$n$の有限群$(|G|=n)$,$e$$G$の単位元とする.このとき,以下が成り立つ:
(1)任意の$x \in G$に対し,$x^n=e$.
(2)$n$が素数ならば,$G$は巡回群である.
(3)ある$x \in G$が存在し,$\textrm{ord} (x)=n$ならば,$G$は巡回群である.

$G$を巡回群,$e$$G$の単位元とする.このとき,以下が成り立つ:
(1)ある$x \in G$が存在し,$G=\langle x \rangle$.
(2)ある$x \in G$が存在し,$\textrm{ord} (x) < \infty$ならば,$G$は有限群である.
(3)ある$x \in G\setminus\{0\},\,\,n \in \mathbb{N}$が存在し,$x^n=e$ならば,$G$は有限群である.

$G$を群,$e$$G$の単位元とする.$x \in G$に対し,以下が成り立つ:
$\textrm{ord} (x)=|\langle x \rangle|=d \Rightarrow x^d=x^{\textrm{ord} (x)}=e\,\,\, (d \in \mathbb{N})$.

$(\mathbb{Z},+)$は無限巡回群である.生成元は$1.$

$G$を群,$e$$G$の単位元とする.このとき,
(1)$G/\{e\} \simeq G.$
(2)$G/G \simeq \{e\}.$

巡回群はAbel群である.

$K$を環,$K^*:=K\setminus\{0\},\,\,\,K^{\times}:=\{a \in K|aは可逆元を持つ\}$とする.
このとき,$K$が体ならば$K^*=K^{\times}$.
環では成り立たない.例えば$\mathbb{Z}^* \ne \mathbb{Z}^{\times}$.

$\mathbb{K}$を体,$M_n(\mathbb{K})$$\mathbb{K}$上の$n$次正方行列全体とする.このとき,$M_1(\mathbb{K})$$\mathbb{K}$は体同型である.すなわち,$M_1(\mathbb{K}) \simeq \mathbb{K}.$

投稿日:2023716

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