11

ζ(3)の色々な表示方法

1664
2

 そういえばアペリー定数について記事を出すと言っていたので忘れない内に書いてしまいます.
というか前回の記事で一つの命題に対する色々な証明を書くとめちゃくちゃしんどかったので今回は最初のオイラーによる表示だけを証明しようと思います.(ここだけは譲れません)

オイラーによる表示(1)

ζ(3)=2π27log2+1670π2xlog(sinx)dx

n:odd1n3=π24log2+20π2xlog(sinx)dxを示す.(1)
log(1e2ix)=n=1e2inxnの実部を比較する.
左辺ではRe(log(1e2ix))=log|1e2ix|=log(2sinx)
右辺ではオイラーの公式よりn=1cos(2nx)nとなる.
このことより、log(2sinx)=n=1cos(2nx)n
log(sinx)=log2n=1cos(2nx)n
したがって0π2log(sinx)dx=π2log2
これにならいI=0π2xlog(sinx)dxを考える.
I=0π2x(log2n=1cos(2nx)n)dx
=log20π2xdxn=11n0π2xcos(2nx)dx
=π28log2+12n:odd1n3
n:odd1n3=π24log2+2Iより(1)が成り立つ.
また、n:odd1n3=78ζ(3)ということからζ(3)が導ける.

オイラーによる表示(2)

ζ(3)=π27[14k=1ζ(2k)(2k+1)(2k+2)22k]

積分表示(1)

ζ(3)=01010111xyzdxdydz

積分表示(2)

ζ(3)=230x2ex+1dx

サイモンによる表示(1)

ζ(3)=7180π32n=11n3(e2πn1)

サイモンによる表示(2)

ζ(3)=14n=11n3sinh(πn)112n=11n3(e2πn1)72n=11n3(e2πn+1)

ζ(3)=100logϕx2(e2x+1)e2x1dx

ζ(3)=130π2logcosxtan2(x)loglog2cosxπ2+log2sinxdx

ζ(3)=012log(1+x)log(1x1)xdx

ζ(3)=π2701xtanh1xdx

最後の方は証明を書かなかったことで謎にRamanujan感がでちゃいましたが殺風景すぎるので今度からはちゃんと証明も書くようにします.また、7~10はintさんに紹介してもらった子たちなので今後証明が書けたら随時更新しようと思います.
最後まで見ていただきありがとうございました.

投稿日:2023919
OptHub AI Competition

この記事を高評価した人

高評価したユーザはいません

この記事に送られたバッジ

バッジはありません。
バッチを贈って投稿者を応援しよう

バッチを贈ると投稿者に現金やAmazonのギフトカードが還元されます。

投稿者

色数
色数
188
42896

コメント

他の人のコメント

コメントはありません。
読み込み中...
読み込み中