先日構図で遊んでいたら,少し面白い性質を見つけたので紹介します。
直角三角形でもなく正三角形でない$\triangle ABC$のEuler線と$BC$が平行のとき,$\tan{B}\tan{C}=3$である.
$\triangle ABC$の重心を$G$,垂心を$H$とする.$xy$平面上で$A(0,a),B(-b,0),C(c,0)(a>0,bc\neq0,b\neq c)$とおくと,$G\Big(\dfrac{-b+c}{3},\dfrac{a}{3}\Big)$である.また,$AC$の傾きは$-\dfrac{a}{c}$より,$BH:y=\dfrac{c}{a}(x+b)$となる.$BH$と$y$軸の交点が$H$なので,$H\Big(0,\dfrac{bc}{a}\Big)$である.$GH\parallel BC\Rightarrow \dfrac{a}{3}=\dfrac{bc}{a}$なので,$\dfrac{a}{b}\cdot\dfrac{a}{c}=3$であり,これは$\tan{B}\tan{C}=3$と同値である.
普段あまり使わない重心を使った証明法でした.この性質を使った問題を作ってみたいです.