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高校数学解説
文献あり

三角形の変換まとめ

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始めに

こんにちは。本記事では自分用も兼ねて ETC で使われる用語をまとめてみました。需要はたぶんないと思います。筆者がより頻出だと思った順に並んでいます。
$P=(p:q:r),(p;q;r)$はそれぞれ三線座標、重心座標を表します。
また先行の和訳が見つからなかった用語に関しては、英語をそのまま用いています。

詳しいことは これ これ を参照してください。

詳細を書き終えていないものには工事中と書いてあります。
また、固有の点、図形に関しては追記する予定はありません。

基本的なもの

重心座標、三線座標(barycentric/trilinear coordinates)

$\overrightarrow{OP}=\dfrac{p\overrightarrow{OA}+q\overrightarrow{OB}+r\overrightarrow{OC} }{p+q+r}$
であるとき$(p;q;r)$$\triangle ABC $に対する$P$の重心座標という。
$\triangle PBC:\triangle PCA:\triangle PAB=p:q:r$となる(ただし符号付面積)。

$(p;q;r)=(|BC|s;|CA|t;|AB|u)$のとき、$(s:t:u)$$P$の三線座標という。

三角形の心、中心(Triangle center)(工事中)

三線座標または重心座標を用いて、$f(a,b,c):f(b,c,a):f(c,a,b)$と表せる点。

Triangle Center Function(三角形の心関数?)

$P$が三線座標で$\alpha:\beta:\gamma=f(a,b,c):f(b,c,a):f(c,a,b)$と、それぞれの頂点や辺について対称的に書けるとき
$\alpha=f(a,b,c)$のように省略されたものをTriangle Center Functionと言う。

Central triangle(中心三角形?)(工事中)

※詳細は こちら を参照してください
Triangle Center Functionまたは零関数である関数$f,g$を用いて、
$A'=f(a,b,c):g(b,c,a):g(c,a,b)$
$B'=g(a,b,c):f(b,c,a):g(c,a,b)$
$C'=g(a,b,c):g(b,c,a):f(c,a,b)$
と書ける三角形$A'B'C'$をCentral triangleと言う。

チェバ三角形(Cevian triangle)

$\triangle ABC$と点$P$について$AP,BP,CP$$BC,CA,AB$の交点が成す三角形をチェバ三角形と言う。
チェバ三角形の頂点はcevian tracesと呼ばれる。

反チェバ三角形(Anticevian triangle)

$\triangle ABC$と点$P$について、$\triangle ABC$$P$のチェバ三角形とするような三角形を反チェバ三角形と言う。

例えば重心の反チェバ三角形は反中点三角形(Anticomplementary triangle)である。

垂足三角形(Pedal triangle)

$\triangle ABC$と点$P$について、$BC,CA,AB$に対する点$P$を通る垂線の足が成す三角形を垂足三角形と言う。
$P=X_{4}$のとき、単に垂足三角形または垂心三角形と言う(本稿では後者を採用する)。
 垂足三角形の外接円は$P$の垂足円(Pedal circle)と呼ばれ、等角共役の垂足円と一致する。またその中心は$P$とその等角共役の中点である。

反垂足三角形(Antipedal triangle)

$\triangle ABC$と点$P$について$AP,BP,CP$に対する$A,B,C$を通る垂線が成す三角形を反垂足三角形と言う。

基本的にAnti-〇〇と付くものは、元の三角形が〇〇となるような図形を指します。

Circumcevian triangle(外周三角形?)

$P$のチェバ線と外接円の、頂点でない方の交点が成す三角形をCircumcevian triangleと言う。

Circumanticevian Triangle(反外周三角形?)

$P$の反チェバ三角形を$\triangle A'B'C' $とし、外接円と$B'C',C'A',A'B'$$A,B,C$でない方の交点が成す三角形をCircumanticevian Triangleと言う。

Circumantipedal Triangle(外周垂足三角形?)

$P$の垂足三角形を$\triangle A'B'C' $とし、外接円と$B'C',C'A',A'B'$$A,B,C$でない方の交点が成す三角形をCircumantipedal Triangleと言う。

配景(Perspctive)

$\triangle ABC,DEF$について$AD,BE,CF$が共点であるとき$\triangle ABC,DEF$の関係を配景と言う。
$AB,DE$の交点、$BC,EF$の交点、$CA,FD$の交点をそれぞれ$P,Q,R$とすると、デザルグの定理により$P,Q,R$は共線である。
$AD,BE,CF$の交点は配景の中心(Perspector,Center of perspectivity)、直線$PQR$は配景の軸(Axis of Perspctivity)と呼ばれる。

コンウェイの記法(Conway Triangle Notation)

$S=2|\triangle ABC |,S_{ \phi }=S\cot(\phi) $
$s=\dfrac{a+b+c}{2},s_{p}=s-p $
としてあらわすもの。

円の相似中心 (Insimilicenter/Exsimilicenter)

円の内側、外側の相似中心をそれぞれInsimilicenter,Exsimilicenterと言う。
internal/external center of similitudeとも。

trilinear product/quotient(三線積?/三線商?)

二点$P(p:q:r),Q(u:v:w)$について$(pu:qv:rw)$$P,Q$のtrilinear productという。
また、$(\dfrac{p}{u}:\dfrac{q}{v}:\dfrac{r}{w})$をtrilinear quotientと言う。
重心座標、barycentric product/quotientについても同様。

Circle Function(円関数?)

三線座標$(x:y:z)$とある定数$k$で円が
$(px+qy+rz)(ax+by+cz)+k(ayz+bzx+cxy)=0$
と書けるとき$(p:q:r)$を円のCircle Functionと言う。$k=1$の場合のみを指す場合もある。
例えば$(p:q:r)=X_{1}$のときベバン円、$(p:q:r)=(0:0:0)$のとき外接円となる。
Triangle Center Functionと同様、$p$のみを書かれることもある。

チェバ線の入れ子(Cevian nest)

3つの三角形$T,U,S$について、$T$$U$の、$U$$S$のチェバ三角形であるとき、$T,S$は配景である。
これらの関係をチェバ線の入れ子という。

共役系

反転(Inverse)

円と点$P$について、円の半径,中心をそれぞれ$r,O$とし$r^2=OP\cdot OP'$を満たす半直線$OP$上の点$P'$$P$を反転した点と言う。円錐曲線での反転は、極線と半直線の交点として定義される。

調和共役(Harmonic conjugate)

$A,B$とその直線上の点$P$に対して、$AP:PB=AP':-P'B$を満たす点$P'$$P$${A,B}$調和共役と言う。
複比でいえば$(A,B;P,P')=-1$となる点のことを指す。

等共役(Isoconjugate)

$P=(p:q:r), Q=(u:v:w)$について$qrvw:rpwu:pquv(=\dfrac{1}{pu}:\dfrac{1}{qv}:\dfrac{1}{rw})$の示す点を$Q$$P$等共役という。$Q$$P$等共役と$P$$Q$等共役は等しい(三線積の等角共役ともいえる)。

$\triangle A'B'C'$$\triangle ABC$$P$の反チェバ三角形、$\triangle A''B''C''$$\triangle A'B'C'$$Q$の反チェバ三角形とすれば、$\triangle A'B'C',\triangle A''B''C''$の配景の中心は$P$$Q^{-2}(=u^{-2}:v^{-2}:w^{-2})$等共役である。

等角共役(Isogonal conjugate)

$P$について、$AP,BP,CP$をそれぞれ$A,B,C$の角二等分線で鏡映した点の交点を$P$の等角共役という。
$P=(p:q:r)$のとき$P$の等角共役点は$(p^{-1}:q^{-1}:r^{-1})$である。
これは$X_{1}$等共役である。

等長共役(Isotomic conjugate)

$P$について、$AP,BP,CP$$BC,CA,AB$の交点を、$BC,CA,AB$の中点で鏡映した点をそれぞれ$D,E,F$とする。$AD,BE,CF$の交点を$P$の等長共役と言う。
$P=(p:q:r)$のとき$P$の等長共役点は$(\dfrac{1}{a^2p}:\dfrac{1}{b^2q}:\dfrac{1}{c^2r})$である。
これは$X_{31}$(第二冪点,$a^2:b^2:c^2$)等共役である。

Antitomic conjugate(反長共役?)

$P$の等長共役の、シュタイナー外接楕円で反転した点の等長共役を$P$のantitomic conjugateと言う。

ベート共役(Beth conjugate) (工事中)

$P=(p:q:r),Q=(u:v:w)$について
$a'=-a+b+c,b'=a-b+c,c'=a+b-c$
$h(a,b,c,p,q,r,u,v,w) = 2abcp(\cos B + \cos C)(\dfrac{ua'}{p}+\dfrac{vb'}{q}+\dfrac{wc'}{r})-(a+b+c)a'b'c'u$
として
$h(a,b,c,p,q,r,u,v,w):h(b,c,a,q,r,p,v,w,u):h(c,a,b,r,p,q,w,u,v)$
の表す点を$Q$$P$ベート共役と言う。

Anticomplementary conjugate(反補共役?)

$P=(p:q:r),Q=(u:v:w)$について、$Q$のAnticomplementの$P$等共役のcomplementを$Q$$P$Anticomplementary conjugateと言う。
三線座標は
$h(a,b,c,p,q,r,u,v,w)=\dfrac{1}{a}(\dfrac{b^2}{q(au+cw)}+\dfrac{c^2}{r(au+bv)}-\dfrac{a^2}{p(bv+cw)})$

として
$h(a,b,c,p,q,r,u,v,w):h(b,c,a,q,r,p,v,w,u):h(c,a,b,r,p,q,w,u,v)$

$X_{1}$Anticomplementary conjugateに関しては the anticomplementary conjugateとも言う。

チェバ共役(Ceva conjugate)

$P=(p:q:r),Q=(u:v:w)$について、$P$のチェバ三角形と$Q$の反チェバ三角形の配景の中心を$Q$$P$チェバ共役と言う。
$u(-qru+rpv+pqw):v(qru-rpv+pqw):w(qru+rpv-pqw)$
で表される。

交差共役,交叉共役(Cross conjugate)

$P=(p:q:r),Q=(u:v:w)$について、$Q$のチェバ三角形を$\triangle A'B'C'$とし、
$A''=PA'\cap B'C',B''=PB'\cap C'A',C''=PC'\cap A'B'$と定義する(つまり$\triangle A''B''C''$$\triangle A'B'C'$に対する$P$のチェバ三角形である)。
$\triangle ABC,\triangle A''B''C''$の配景の中心を$Q$$P$交差共役と言う。
$\dfrac{u}{-pvw+qwu+ruv}:\dfrac{v}{pvw-qwu+ruv}:\dfrac{w}{pvw+qwu-ruv}$
で表される。

頂点共役(Vertex conjugate)

$P=(p:q:r),Q=(u:v:w)$について、$P,Q$の外周三角形をそれぞれ$\triangle DEF,D'E'F'$とする。
$DD',EE',FF'$の成す三角形と元の三角形の配景の中心を$Q$$P$頂点共役と言う。$Q$$P$頂点共役と$P$$Q$頂点共役は等しい。三線座標は以下の式で与えられる。
$\dfrac{a}{a^2qrvw-up(bw+cv)(bq+cr)}:\dfrac{b}{b^2wurp-vq(cu+aw)(cp+ar)}:\dfrac{c}{c^2uvpq -wr(av+bu)(aq+bp)}$

直線共役 (Line conjugate)

$P=(p:q:r),Q=(u:v:w)$について、$Q$の中心線と$PQ$の交点を$P$直線共役と言う。
$p(v^2+w^2)-u(qv+rw):q(w^2+u^2)-v(rw+pu):r(u^2+v^2)-w(pu+qv)$
で表される。

ハースト反転(Hirst inverse)

$P=(p:q:r),Q=(u:v:w)$について、
二次曲線$pyz+qzx+rxy=0$$Q$の極線と、$PQ$の交点を$Q$$P$ハースト反転と言う。
$qru^2-vwp^2:rpv^2-wuq^2:pqw^2-uvr^2$
で表される。

Antigonal,Antigonal conjugate(反角共役?)

$P=(p:q:r)$$BC,CA,AB$ で鏡映したものをそれぞれ$A',B',C'$(このとき$\triangle A'B'C' $はsymmetric triangleと呼ばれる)とし、円$BCA',CAB',ABC'$の交点を$P$のAntigonal conjugateと言う。
$h(a,b,c,p,q,r) =\dfrac{p}{(b^2+c^2-a^2)p^2-a^2qr+(b^2-a^2)pq+(c^2-a^2)pr}$
として
$h(a,b,c,p,q,r) : h(b,c,a,q,r,p) : h(c,a,b,r,p,q)$で表される。

チェバ円共役(Cyclocevian conjugate)

$P=(p:q:r)$について、$P$のチェバ三角形$DEF$の外接円と$BC,CA,AB$$D,E,F$でない方の交点を$D',E',F'$とする。$AD',BE',CF'$の交点を$P$のチェバ円共役と言う。
$h(a,b,c,p,q,r)=\dfrac{1}{a(p^2q^2+p^2r^2-q^2r^2)+2pqr\cos A(ap+br+cr)}$
として
$h(a,b,c,p,q,r):h(b,c,a,q,r,p):h(c,a,b,r,p,q)$
で表される。

アレフ共役(Aleph conjugate) (工事中)

$P=(p:q:r),Q=(u:v:w)$について
$h(p,q,r,u,v,w)=-q^2r^2u^2 + r^2p^2v^2+p^2q^2w^2+(vw+wu+uv)(-q^2r^2+r^2p^2+p^2q^2)$
として
$h(p,q,r,u,v,w):h(q,r,p,v,w,u):h(r,p,q,w,u,v)$
の表す点を$Q$$P$アレフ共役と言う。

ダレス共役(Daleth conjugate) (工事中)

$P=(p:q:r),Q=(u:v:w)$について
$h(p,q,r,u,v,w)=p(\dfrac{v}{q}-\dfrac{w}{r})^2+x(2\dfrac{u}{p}-\dfrac{v}{q}-\dfrac{w}{r})$
として
$h(p,q,r,u,v,w):h(q,r,p,v,w,u):h(r,p,q,w,u,v)$
の表す点を$Q$$P$ダレス共役と言う。

ギメル共役(Gimel conjugate) (工事中)

$P=(p:q:r),Q=(u:v:w)$について
$S=(bq+cr)u+(cr+ap)v+(ap+bq)w,\sigma=|\triangle ABC|$
$h(a,b,c,p,q,r,u,v,w)=abc(-\dfrac{\cos A}{p}+\dfrac{\cos B}{q}+\dfrac{\cos C}{r})S - 8u\sigma^2,$
として
$h(a,b,c,p,q,r,u,v,w):h(b,c,a,q,r,p,v,w,u):h(c,a,b,r,p,q,w,u,v)$
の表す点を$Q$$P$ギメル共役と言う。

変換系

Complement(補?)

重心を中心に$-\dfrac{1}{2}$倍に拡大した図形
$(x:y:z)$のcomplementは
$\dfrac{by+cz}{a}:\dfrac{cz+ax}{b}:\dfrac{ax+by}{c}$
重心座標$(x;y;z)$では
$y+z;z+x;x+y$
である。

Anticomplement(反補?)

重心を中心に$-2$倍に拡大した図形
$(x:y:z)$のAnticomplementは
$\dfrac{-ax+by+cz}{a}:\dfrac{ax-by+cz}{a}:\dfrac{ax+by-cz}{c}$
重心座標$(x;y;z)$では
$-x+y+z;x-y+z;x+y-z$
である。

チェバ点(cevapoint)

$P=(p:q:r),Q=(u:v:w)$について、$Q$の反チェバ三角形を$A'B'C'$とする。また$A''=AA' \cap BC,B''=BB' \cap CA,C''=CC' \cap AB$とする。
$\triangle ABC,A''B''C''$の配景の中心を$P,Q$のチェバ点と言う。
このとき$Q$$P,Q$チェバ点-チェバ共役は$P$$P$$P,Q$チェバ点-チェバ共役は$Q$となる。
三線座標は$(pv+qu)(pw+ru):(qw+rv)(qu+pv):(ru+pw)(rv+qw)$である。

crosssum (交差和?,積和?)

$P=(p:q:r),Q=(u:v:w)$について
$qw+rv:ru+pw:pv+qu$
$P,Q$のcrosssumと言う。
$P,Q$の等角共役のcrosspointとなる。

crossdifference,crossproduct(交差差?,交差積?)

$P=(p:q:r),Q=(u:v:w)$について
$qw-rv:ru-pw:pv-qu$
$P,Q$のcrossdifferenceまたはcrossproductと言う。
直線$PU$の三線極の等角共役となる。

crosspoint(交差点?)

$P=(p:q:r),Q=(u:v:w)$について、
$P,Q$のチェバ三角形を$\triangle A'B'C',A''B''C''$とする。また$A'''=AA'' \cap B'C',B'''=BB'' \cap C'A',C'''=CC' \cap A'B'$として、$\triangle A'B'C',A'''B'''C'''$の配景の中心をcrosspointと言う。このとき$Q$$P,Q$crosspoint交差共役は$P$$P$$P,Q$crosspoint交差共役は$Q$となる。
三線座標は$pu(rv+qw):qv(pw+ru):rw(qu+pv)$である。

$\Lambda(P,Q)$

$P,Q$を通る直線上の無限遠点の等角共役を$\Lambda(P,Q)$と書く。

$\Psi(P,X)$

$Y$$\Lambda(P,X)$$Q$$P$の等角共役とする。直線$YQ$と外接円の交点の$Y$でない方を$\Psi(P,X)$と書く.

Orthologic

$\triangle ABC,DEF$について、$A$から$EF$$B$から$FD$$C$から$DE$に降ろした垂線が共点であるとき、$D$から$BC$$E$から$CA$$F$から$AB$に降ろした垂線も共点である。また、$\triangle ABC,DEF$の組をOrthologic、Orthologic trianglesと言う。
二つの、垂線の交点はorthology centersと言う。

Symgonal,Symgonal point(同角点?)

$P=(p:q:r)$のAnticomplementのAntigonalをsymgonalと言う。
$A,B,C$$P$で鏡映した点を$A',B',C'$(このとき$\triangle A'B'C' $はantisymmetric triangleと呼ばれる)とし、円$BCA',CAB',ABC'$の交点は$P$のsymgonalである。

カンディ・パリー$\Phi$変換(Cundy-Parry Phi Transform)

$P$の等角共役を$P'$として$X_{3}P\cap X_{4}P'$$P$のカンディ・パリー$\Phi$変換と言う。

カンディ・パリー$\Psi$変換(Cundy-Parry Psi Transform)

$P$の等角共役を$P'$として$X_{4}P\cap X_{3}P'$$P$のカンディ・パリー$\Psi$変換と言う。

ミモザ変換(Mimosa transform)

内心の、点$P=(p:q:r)$と垂心の三線積-チェバ共役点を$P$のミモザ変換と言う。
$-yz\cos A+zx\cos B+xy\cos C:-zx\cos B+xy\cos C+yz\cos A:-xy\cos C+yz\cos A+xy\cos C$
で表される。

反転ミモザ変換 (Inverse Mimosa transform)

$X_{1}$と点$P(p:q:r)$のcrosssumを$P(x)$とし三線商$\dfrac{X_{3}}{P(x)}$$P$の反転ミモザ変換と言う。
$\dfrac{\cos A}{q+r}:\dfrac{\cos B}{r+p}:\dfrac{\cos C}{p+q}$で表される。

ゾズマ変換(Zosma transform)

反転ミモザ変換の等角共役をゾズマ変換と言う。
$(q+r)\sec A:(r+p)\sec B:(p+q)\sec C$
で表される。

Collings Transform

$P=(p:q:r)$$A,B,C$を鏡映した点をそれぞれ$A',B',C'$とし、円$AB'C',A'BC',A'B'C$の交点を$P$のCollings Transformと言う。
$f(a,b,c)=\dfrac{1}{br(ap+bq-cr)-cq(ap+cr-bq)}$として
$f(a,b,c):f(b,c,a):f(c,a,b)$で表される。

Eigencenter

三角形$T$とそのUnary Cofactor Triangleの配景の中心をEigencenterと言う。

Eigentransform

$P=(p:q:r)$について、そのチェバ三角形のEigencenterをEigentransformと言う。ET(U)と略される。
$P$の等角共役の$P$等共役はEigentransformである。
$f(p,q,r)=qr(p^2q^2 + p^2q^2 - q^2r^2)$として
$f(p,q,r):f(q,r,p):f(r,p,q)$で表される。

Circum-Eigentransform

$P=(p:q:r)$について、その外周三角形のEigencenterをCircum-Eigentransformと言う。CET(P),CIR(P)などと略される。
$\dfrac{aqr}{a(q^2-r^2)+p(bq-cr)}:\dfrac{arp}{b(r^2-p^2)+q(cr-ap)}:\dfrac{cpq}{c(p^2-q^2)+r(ap-bq)}$
で表される。

Gibert-Simson transform(工事中)

$P=(p:q:r)$のシムソン三次曲線K010上への変換をGibert-Simson transformと言う。コンウェイの記法を用いて、
$\dfrac{(\dfrac{b^2S_{B}}{q}-\dfrac{c^2S_{C}}{r})p}{a^2}:\dfrac{(\dfrac{c^2S_{C}}{r}-\dfrac{a^2S_{A}}{p})q}{b^2}:\dfrac{(\dfrac{a^2S_{A}}{p}-\dfrac{b^2S_{B}}{q})r}{c^2}$
で表される。

Pedal Antipodal Perspector(垂足対蹠配景中心?)

$P$の垂足円の中心で$P$の垂足三角形を鏡映してできる三角形と、元の三角形の配景の中心をpedal antipodal perspectorと言う。PA(P)などと略される。

Dao image(ダオ像?)

$\triangle ABC$と点$P(p:q:r)$について、円$BPC,CPA,APB$の中心を通る$AP,BP,CP$に平行な直線は共点である。この点を$P$のDao imageと言う。
$f(a,b,c,p,q,r)=p(c^2q^2+(-a^2+b^2+c^2)qr+b^2r^2)(2a^2qr+p(-(-a^2+b^2+c^2)p+(a^2-b^2+c^2) q+(a^2+b^2-c^2)r))$
として$f(a,b,c,p,q,r):f(b,c,a,q,r,p):f(c,a,b,r,p,q)$で表される。

ベゴニア点(Begonia point)

$P$のチェバ三角形を$\triangle A'B'C'$とする。$P$$B'C',C'A',A'B'$で鏡映した直線が成す三角形と元の三角形の配景の中心を$P$のBegonia pointと言う。

その他

triangle vertex matrix(三角形の頂点行列?)

三角形$DEF$について
$D=(p:q:r),E=(x:y:z),F=(s:t:u)$と書けるとき、
行列
$ \begin{bmatrix} p & q & r\\ x & y & z\\ s & t & u\\ \end{bmatrix} $
$\triangle DEF$のtriangle vertex matrixと言う。

三線極線(triliner polar)

$P=(p:q:r)$のチェバ三角形と元の三角形の配景の軸を$P$のtriliner polarと言う。
$\dfrac{x}{p}+\dfrac{y}{q}+\dfrac{z}{r}=0$で表される。
逆に直線に対して、直線が三線極線となるような点を三線極(triliner pole)と言う。

Central line(中心線?)

等角共役の三線極線をCentral lineという。
例えば、外心のCentral lineは垂心のtriliner polar,垂軸である。
$px+qy+rz=0$で表される。

外向(extraversion)

$P$$f(a,b,c);f(b,c,a);f(c,a,b)$とする。
$a$$-a$に置き換えたものを$P$$A$による外向(A-extraversion)と言う。この時、角については$A \rightarrow -A,B \rightarrow \pi-B,C \rightarrow \pi-C$と置換する。
$B,C$についても同様である。
また$P$$A,B,C$による外向が成す三角形を$P$の外向三角形(extraversion triangle,extra-triangle)と言う。

Orthopole(垂極?)

ある直線$l$$A,B,C$から下した垂線の足、から$BC,CA,AB$に降ろした垂線の交点を$l$のOrthopoleと言う。

orthotransversal

$P$を通る$AP,BP,CP$の垂線と$BC,CA,AB$の交点は共線である。この直線をorthotransversalと言う。
一般に$l$をorthotransversalとする点は二つ存在し、その一方の点について、もう一方の点のことをorthocorrespondentと言う。

品川係数(Sinagawa coefficients)

$X=(f(a,b,c);f(b,c,a);f(c,a,b))$について、コンウェイの記法で

$f(a,b,c)=G(a,b,c)S^2+H(a,b,c)S_{B}S_{C} $  ($f(b,c,a),f(c,a,b)$でも同様)
を満たすとき$(G(a,b,c),H(a,b,c))$をShinagawa coefficientsと言う。
オイラー線上の点を表すときに使われる。

頂点三角形(Vertex triangle)

$T,S$をそれぞれ$P_{i},Q_{i}\quad (i=1,2,3)$の三点からなる三角形とする。
直線$P_{1}Q_{1},P_{2}Q_{2},P_{3}Q_{3}$が成す三角形を$T,S$の頂点三角形と言う。

フールマン三角形(Fuhrumann triangle)

$X$$A,B,C$に対する外周三角形$\triangle DEF $について、$D,E,F$$BC,CA,AB$で鏡映した点のなす三角形を$X$フルーマン三角形と言う。フールマン三角形の外接円は、フールマン円またはヘギー円(Hagge Circle)と言う。$X=X_{1}$の時は単にフールマン三角形、フールマン円と呼ばれる。

Ehrmann triangle

辺上にない点$P$について、
$PBC$$AB,AC$$B,C$でない方の交点を通る直線、円$PCA$$BA,BC$$A,C$でない方の交点を通る直線、円$PAB$$CA,CB$$A,B$でない方の交点を通る直線のなす三角形を$P$のEhrmann triangleと言う。垂心三角形と相似である。
$P=X_{6}$のとき、単に第二Ehrmann triangleと言う。

Unary Cofactor Triangle(単進小行列三角形?)

$T$$P_{i}\quad (i=1,2,3)$の三点からなる三角形とする。
$P_{2},P_{3}$の交差差、$P_{3},P_{1}$の交差差、$P_{1},P_{2}$の交差差が成す三角形をUnary Cofactor Triangleと言う。
$T$のtriangle vertex matrixの小行列式の成す三角形ともいえる。

Binary Cofactor Triangle(二進小行列三角形?)

$T,S$をそれぞれ$P_{i},Q_{i}\quad (i=1,2,3)$の三点からなる三角形とする。
$P_{1},Q_{1}$の交差積、$P_{2},Q_{2}$の交差積、$P_{3},Q_{3}$の交差積が成す三角形を$T,S$のBinary Cofactor Triangleと言う。

ブロカール三角形(Brocard triangle)

外心と$P$を直径とする円と各辺の垂直二等分線の交点のうち、元の三角形の頂点でない方の成す三角形を$P$ブロカール三角形と言う。

Cocevian Triangle

$P$の等角共役のチェバ三角形と元の三角形のBinary Cofactor TriangleをCocevian Triangleと言う。

Circlecevian triangle

$P$について、それぞれ直線$AP,BP,CP$と円$PBC,PCA,PAB$$P$でない方の交点のなす三角形を$P$のCirclecevian triangleと言う。

参考文献

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更新日:11分前

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