ここでは,
を考える. ただし,
と定義される非整数階微分の概念の一種である. ただし,
さて, 問題
と定義する. また,
となる
とする. このとき, 初期値問題
定理1を証明するため, 次の補題を示す.
定理1と同様の仮定をする. このとき,
の解であるとき, 初期値問題
方程式
となる. これはCauchyの積分公式より
となるので, 補題の証明が完了した.
定理1の証明において, 特に一意性の証明で次のGronwallの不等式の一般化を用いる.
をみたすとする. このとき,
が成立する.
では, 定理1の証明を行う.
Picardの逐次近似法を用いて解の存在証明を行う. 関数列
と定義する. この
が成立することを確かめる.
である. ある
と評価できる. よって, 数学的帰納法より任意の
を考える. この級数の部分和は,
が成立することを示す.
となる. 次に, ある
と評価できるので, 任意の
という評価が得られる.
と評価できる. ここで,
が成立する. 以下, 得られた
と評価できる. よって,
とし,
となり, 積分方程式
問題
となる. よって, Gronwallの不等式より,