漸化式とは基本的には数列{$a_n$}についてn項目の数$a_n$とn+1項目の数$a_{n+1}$についての関係式を表します。漸化式は基本的に解くことがメインですが作るのも面白いです!漸化式を知らない方向けに例を2つほどあげておきます。
漸化式は恋人同士を繋ぐ赤い糸のようで素敵ですね!それでは実際に漸化式を作ってみましょう!
•作りたい漸化式の数列の一般項※
•筆記用具と紙•漸化式への愛
上記の2つがあれば漸化式を作れます!
※数列の一般項とは
数列の一般項とは結論から言えば数列{$a_n$}の好きなn項目の数$a_n$を求めることができる式のことです。先ほどの基本知識に出てきた例1の数列の一般項は $a_n=3n-1$ ($n=1,2,3\cdots$) となります。また例2の数列の一般項は $a_n=3^{n-1}$ ($n=1,2,3\cdots$)となります。
それでは本題の作り方についてです。わかりやすいようにStepごとに例を交えて解説していきます!
今回は$a_n=n2^{n-1}$ という一般項の数列{$a_n$}の漸化式を作ろうと思うのでまずnとn+1を代入してそれぞれ
$a_n=n2^{n-1} , a_{n+1}=(n+1)2^n$
となります!
$a_{n+1}=(n+1)2^n=n2^n+2^n$
$a_n=n2^{n-1}=\frac{1}{2}n2^n$
上記のように$a_n$と$a_{n+1}$を変形してみました。共通している部分が出てきていますね!
Step2の変形から$a_{n+1}$の$n2^n$の部分は$2a_n$と変換することができますね!この変換より
数列{$a_n$}は$a_1=1,a_{n+1}=2a_n+2^n$
という漸化式で表すことができます!完成です!
今回作った漸化式は$a_n$と$a_{n+1}$の2つの項の関係式なので一般に2項間漸化式と呼ばれるものです。また、2項間漸化式以外にも3つの項の関係式である3項間漸化式などがありりこちらはStep1に追加でn-1を代入して同様に変形・変換していくことで作ることができます。(実際に変形・変換すると$a_1=1,a_2=4,na_{n+1}=4a_n+4na_{n-1}$のようにもなります。)
このように漸化式は解くだけでなく作ることもできるのでぜひ作ってみてください!
今回初めてMathlogで記事を書きましたがとても楽しかったです!(日本語が変だったりすることがあると思いますが許してください)
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