問題:を小数第位まで求めよsin 0.1を小数第4位まで求めよ
※答えはこの記事の一番最後にあります。
sinx≤xが任意の0以上の実数xについて成り立つ。
任意の0以上の実数xについて, 0≤x−sinx ⋅⋅⋅⋅⋅(1) を示せば良い。・(1)の右辺をf(x)と置いて微分すると、f′(x)=1−cosx≥0 これより、f(x)は単調増加関数。特に0以上の定義域においても単調増加。・さらに、f(0)=0が成り立つ。
ゆえに、f(x)はx≥0の領域で常に0以上。 ◻
x−x33!≤sinxが任意の0以上の実数xについて成り立つ。
任意の0以上の実数xについて, 0≤sinx−x+x33! ⋅⋅⋅⋅⋅(2) を示せば良い。・(2)の右辺をf(x)と置いて微分すると、 f′(x)=cosx−1+x22 f″(x)=−sinx+x=x−sinxまた、f(0)=sin0−0+033!=0
これを踏まえて、命題1と同様に証明を行う。すなわち、f′(x)が0以上の領域において0以上である事を示す。
命題1より0以上の任意の実数xにおいてf″(x)≥0ゆえにf′(x)は0以上の領域において単調増加。また、f′(0)=cos0−1+022=0よって、0≤xの領域で0≤f′(x)が成立する。よって、命題1と同様にして任意の0以上の実数xについてf(x)=sinx−x+x33!≥0が示された。◻
sinx≤x−x33!+x55!が任意の0以上の実数xについて成り立つ。
任意の0以上の実数xについて, 0≤x−x33!+x55!−sinx ⋅⋅⋅⋅⋅(3) を示せば良い。
命題2と同様にして、(3)の右辺をf(x)と置いて微分を行うと f′(x)=1−x22+x44!−cosx f″(x)=−x+x33!+sinx=sinx−x+x33!ここから先は、上で命題2を示す際に命題1を利用した論法と全く同様にして命題3を示す事ができる。
上で準備した命題を用いてsin 0.1を不等式評価することができます。
命題2,命題3より 0.1−0.133!≤sin0.1≤0.1−0.133!+0.155!
⇔0.6−0.136≤sin0.1≤12−0.02+0.15120
⇔0.5996≤sin0.1≤11.98001120
⇔0.09983˙≤sin0.1≤0.099833416˙ (「⋅」は循環小数を表す。 )よってsin0.1の小数第6位までの数値が求まっており、0.099833となる。特にsin0.1の小数第4位までの数値は0.0998。
答え:0.0998
wolframAlpha 5次の多項式近似sinx∼x−x33!+x55!で、小数第10位0.0998334166の精度まで正しいようです。
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