ある関数によって
と表される関数が最大値や最小値を持つ時、それを求めるのには微分を使うのが普通であるが、最大値や最小値をやとおいての最大値、最小値を評価することで微分を使わずにの値を求める方法がある。
以下で具体例を見ていこう(問題は全て数Ⅲの青チャートか赤チャートから持ってきてた気がします)。
いま最大値をの時を考えると明らかにとおくと、すべての実数について
が成り立つのでに注意すると
つまり
と変形できる。
これがすべての実数について成り立ち、ある実数において等号が成立しなければならないので
つまり
を得る(上記の不等式よりのときに最大値を取る。)
同様に最小値をとおくと
より
つまり
を得る(のときに最小値を取る)。
が最大値に最小値にを持つ時、の値を求めよ。(弘前大)
いま
とすると、より
つまり
と変形できる。
これがすべての実数について成り立ち、それぞれある実数において等号が成立しなければならないので
つまりを得る(上記の不等式よりのときに最大値を、のときに最小値を取る)。
いま
とするとより
つまり
と変形できる。
これがすべての実数について成り立ち、のとき等号が成立しなければならないので
つまりを得る。
いま最大値をとおくと
が成り立つのでに注意すると
つまり
と変形できる。
ここで
なるを取るとこれは
と表せ、これがすべての実数について成り立ち、ある実数において等号が成立しなければならないので
つまりを得る。
同様に最小値をとおくと
より
つまりを得る(関数の奇関数性からと求めてもよい)。