以前、粗大ごみを出すためにサイズを図る必要があったのですが、
家にメジャーがなかったので、紐1本で2進数を利用した方法で測りました。
この証明は、「正の実数は2進数で表される」ということを前提にしています。
任意の長さの紐1本で、任意の長さを測定できる。
ある紐を用意し、長さを$x$とする。$(x \in \mathbb{R}, x>0)$
紐の一端を軸にし、180°回転することで$x×2^{1}$の長さが測定可能。
今度は、軸にしなかった方の一端を軸にし、180°回転することで$x×2^{0}+x×2^{1}$の長さが測定可能。
さらに、軸にしなかった方の一端を軸にし、180°回転することで$x×2^{2}$が測定可能。
これを繰り返すと
$
m=x(2^{0}a_{0}+2^{1}a_{1}+...+2^{k}a_{k}+...)$ $a_i=0または1 (0 \leq i)
$
のとき$m$は測定可能。$\cdots①$
また、紐を半分にすることで$x×2^{-1}$が測定可能。
さらに半分にすると$x×2^{-2}$が測定可能。
これを繰り返すと
$
n=x(2^{-1}b_{1}+2^{-2}b_{2}+...+2^{-l}b_{l}+...)$ $b_j=0または1 (1 \leq j)
$
のとき$n$は測定可能。$\cdots②$
①、②より、$m+n$も測定可能
$
m+n=x(2^{0}a_{0}+2^{1}a_{1}+...+2^{k}a_{k}+...)+x(2^{-1}b_{1}+2^{-2}b_{2}+...+2^{-l}b_{l}+...)
$
$=x(2^{0}a_{0}+2^{1}a_{1}+...+2^{k}a_{k}+...+2^{-1}b_{1}+2^{-2}b_{2}+...+2^{-l}b_{l}+...)$
$=x(...+2^{k}a_{k}+...+2^{1}a_{1}+2^{0}a_{0}+2^{-1}b_{1}+2^{-2}b_{2}+...+2^{-l}b_{l}+...)$
正の実数は2進数で表されるので
$$
\exists y \in \mathbb{R},y>0 s.t. y=...+2^{k}a_{k}+...+2^{1}a_{1}+2^{0}a_{0}+2^{-1}b_{1}+2^{-2}b_{2}+...+2^{-l}b_{l}+...
$$
$$
xy=zとおくと、
x,y\in \mathbb{R},x,y>0より、z\in \mathbb{R},z>0
$$
$$
\therefore m+n=xy=z
$$
$$
m+nは測定可能なので、z\in \mathbb{R}(z>0)も測定可能
$$
よって、任意の長さの紐1本で、任意の長さを測定できる。