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テスト兼11月1日にtwitterで出した問題の解答
問題
$△ABC$について垂心・外心をそれぞれ$H,O$とすると$HO//AB$であった。このとき$∠C$の取り得る値の範囲を求めよ。
解答
$△ABC$の形状から3つの場合に分けて考える。
- $△ABC$が鈍角三角形の場合
$AB$に対して$H$と$O$は互いに反対側にあるため$HO//AB$とはならない。 - $△ABC$が直角三角形の場合
$H$は直角である頂点と一致し、$O$はその対辺の中点であるため$HO//AB$とはならない。 - $△ABC$が鋭角三角形の場合
$∠A>∠B$とする。$C$から$AB$におろした垂線の足を$P$、$AB$の中点を$M$、$△ABC$の重心を$G$とし、$PA=x,PB=y,PH=z$とする。
$H,G,O$は同一直線上にあり、$HO//AB$なので$CH=2z$である。また、$HO=PM=\frac{x+y}{2}-x=\frac{y-x}{2}$である。
$\triangle HOC$に三平方の定理を用いると、$$
OC^2=CH^2+HO^2=(2z)^2+\left(\frac{y-x}{2}\right)^2
$$
次に、$\triangle AMO$に三平方の定理を用いると、$$
OA^2=AM^2+MO^2=\left(\frac{x+y}{2}\right)^2+z^2
$$
$O$は$\triangle ABC$の外心なので$OC=OA$となることに注意すれば、$$
(2z)^2+\left(\frac{y-x}{2}\right)^2=\left(\frac{x+y}{2}\right)^2+z^2\Leftrightarrow \frac {3z}{x}\times\frac {3z}{y}=3
$$
したがって$\tan A\times\tan B=3$となる。ここで、$C$について
$$
\tan C=-\tan {\left(A+B\right)}=-\frac{tan A+\frac{3}{tan A}}{1-3}=\frac 12\left(\tan A+\frac{3}{\tan A}\right)
$$
$△ABC$は鋭角三角形なので$\tan A>0$であるから相加相乗平均の関係を使って$\tan C\geq \sqrt 3$。よって$60°\leq∠C<90°$