この記事ではフィボナッチ数を
リュカ数を
黄金比
この数列は、次のように三項間漸化式で定義することができます。
この数列は、次のように三項間漸化式で定義することができます。
ここまでの例を一般化すると次のようになります。
この数列は、次のように三項間漸化式で定義することができます。
上記をさらに一般化して、非整数を含む実数
「あれ?項数は整数しかないのでは?」と思われたかもしれません。
そのとおりです。実数の項に当たるものが考えられるようにフィボナッチ数を一般化する必要があります。
そのために、まずはフィボナッチ数の一般項を連続化した関数を考えます。その関数を
まずはビネの公式をベースに考えてみましょう。
フィボナッチ数を非整数に対しても定義して連続化したいのですが、負の数のべき乗の部分がじゃまで連続化できなさそうに見えます。しかし、
を使って次のように書き換えてみるとどうでしょうか。
負の数のべき乗の部分は複素数平面上での回転に変換されて、連続かつ微分可能ないい感じの式になりました。この記事ではこの関数をフィボナッチ数列を一般化した関数として採用し、「連続化フィボナッチ関数」と呼び、
※連続化したものであることが分かりやすいように変数を
また、リュカ数の方も同様の手法で次のように連続関数化して「連続化リュカ関数」と呼び、
式の形を見ればわかるように
ですから、フィボナッチ数・リュカ数を連続化した関数としてふさわしいと思います。
連続化フィボナッチ関数を使えば、先ほどの議論を整数以外に拡張することができます。
ある実数の定数
この数列は、次のように
たとえば
具体的には次のような感じになります。
※ ■の部分には何らかの複素数が入りますが、見やすさのために■で表記しています。
連続化フィボナッチ関数を使って、フィボナッチ数を3倍の間隔に「補間した」数列となっていることがわかります。
先ほどの式を使うと、この数列を三項間漸化式で定義することができます。
この式が成立する背景には、三項間漸化式についての次の性質があります。
「三項間漸化式
「
解と係数の関係より
同様に
辺々引くと
両辺を
として、
を得る。なお、この式は
であり、また、解と係数の関係より
これにより、一般項が
前半部の様々な式はこれを使うことで得られます。良ければ試してみてください。
連続化フィボナッチ関数
連続化フィボナッチ関数を複素数範囲で立体グラフ化
これを見ると、
今回の記事の肝の部分を再掲します。
「三項間漸化式
「
第
については特定できるという性質は面白いと思いませんか?