子どもの頃やったことあると思います。
○×ゲームともいいます。
英語名はtic-tac-toeです。
というわけで、○×ゲームの必勝法をまとめました。
「おい!必勝法って言っただろ!」と言う人がいるかもしれませんが、必勝法があるとは一言も言っていません。
騙してしまったようですみません。
「場合分け」の考え方が理解できていれば誰でも証明できます。
以下、先手を$○$、後手を$×$とし、右隣に打った順番を書きます。
$$ルール1 回転すると同じになる盤面は省略する$$
例えば、最初に右上に$○$を打った場合、左に90°回転すると左上に打ったものと
同じとみなすことができます。
同じように左下、右下に打った場合も、盤を回せば左上に打ったものと同じとみなせるので、考えるのは左上の場合だけにします。
$ \begin{eqnarray}
\left(
\begin{array}{cc}
○1 & ×2 & \\
○3 & ○5 & \\
×4 & &
\end{array}
\right)
\end{eqnarray} $ ⇔ $ \begin{eqnarray}
\left(
\begin{array}{cc}
& & \\
×2 & ○5 & \\
○1 & ○3 & ×4
\end{array}
\right)
\end{eqnarray} $
同じとみなせる
$$ルール2 対照的な盤面は省略する$$
例えば、左上に$○$を打ち、上に$×$を打ったとします。
このとき、盤を左上、真ん中、右下を通る対象軸とする線対称と考えると、左に$×$を打ったときと同じとみなせるので、左に打ったパターンは省略します。
$ \begin{eqnarray}
\left(
\begin{array}{cc}
○1 & ×2 & \\
○3 & ○5 & \\
×4 & &
\end{array}
\right)
\end{eqnarray} $ ⇔ $ \begin{eqnarray}
\left(
\begin{array}{cc}
○1 & ○3 & ×4 \\
×2 & ○5 & \\
& &
\end{array}
\right)
\end{eqnarray} $
同じとみなせる
$×$が真ん中以外に置いた場合は$○$は必ず勝つので、$○$の勝率は少なくとも$\frac{4}{5}$以上はあります。
考え方も簡単なので、おススメです。
$ \begin{eqnarray} \left( \begin{array}{cc} ○1 & & \\ & & \\ & & \end{array} \right) \end{eqnarray} $
1.上に$×$を打った場合
$ \begin{eqnarray}
\left(
\begin{array}{cc}
○1 & ×2 & \\
×4 & ○5 & \\
○3 & &
\end{array}
\right)
\end{eqnarray} $
右上と左下のダブルリーチで$○$の勝ちです。
2,右上に$×$を打った場合
(ルール2から、左下に打ったパターンは省略)
$ \begin{eqnarray}
\left(
\begin{array}{cc}
○1 & & ×2 \\
×4 & & \\
○3 & & ○5
\end{array}
\right)
\end{eqnarray} $
真ん中と下のダブルリーチで$○$の勝ちです。
こちらでも$○$の勝ちです。
$ \begin{eqnarray}
\left(
\begin{array}{cc}
○1 & & ×2 \\
○3 & ○5 & \\
×4 & &
\end{array}
\right)
\end{eqnarray} $
3.右に$×$を打った場合
(ルール2から、下に打ったパターンは省略)
$ \begin{eqnarray}
\left(
\begin{array}{cc}
○1 & & \\
×4 & ○5 & ×2 \\
○3 & &
\end{array}
\right)
\end{eqnarray} $
右上、右下のダブルリーチで$○$の勝ちです。
こちらでも$○$の勝ちです。
$ \begin{eqnarray}
\left(
\begin{array}{cc}
○1 & & ○5 \\
& ○3 & ×2 \\
& & ×4
\end{array}
\right)
\end{eqnarray} $
4.右下に$×$を打った場合
$ \begin{eqnarray}
\left(
\begin{array}{cc}
○1 & ×4 & ○3 \\
& & \\
○5 & & ×2
\end{array}
\right)
\end{eqnarray} $
左と真ん中のダブルリーチで$○$の勝ちです。
1.~4.から、先手が左上に打ったとき
後手は上、右上、真ん中、右、右下のうち、真ん中以外に置くと負けるので
先手が左上に打った場合の勝率は$\frac{4}{5}$です。
$ \begin{eqnarray} \left( \begin{array}{cc} ○1 & & \\ & ×2 & \\ & & \end{array} \right) \end{eqnarray} $
1.上に$○$を打った場合
(ルール2から、左に打ったパターンは省略)
$ \begin{eqnarray}
\left(
\begin{array}{cc}
○1 & ○3 & ×4 \\
×6 & ×2 & ○7 \\
○5 & &
\end{array}
\right)
\end{eqnarray} $
どちらに$×$を打っても引き分けです。
2.右上に$○$を打った場合
(ルール2から、左下に打ったパターンは省略)
$ \begin{eqnarray}
\left(
\begin{array}{cc}
○1 & ×4 & ○3 \\
& ×2 & \\
& ○5 &
\end{array}
\right)
\end{eqnarray} $
どちらかがリーチとなった場合、もう一方がリーチを阻止することで引き分けです。
3.右に$○$を打った場合
(ルール2から、下に打ったパターンは省略)
$ \begin{eqnarray}
\left(
\begin{array}{cc}
○1 & & \\
& ×2 & ○3 \\
& &
\end{array}
\right)
\end{eqnarray} $
3-1.上に$×$を打った場合
$ \begin{eqnarray}
\left(
\begin{array}{cc}
○1 & ×4 & \\
& ×2 & ○3 \\
& ○5 &
\end{array}
\right)
\end{eqnarray} $
3-1-1.右上に$×$を打った場合
$ \begin{eqnarray}
\left(
\begin{array}{cc}
○1 & ×4 & ×6 \\
& ×2 & ○3 \\
○7 & ○5 &
\end{array}
\right)
\end{eqnarray} $
左と右下のダブルリーチで$○$の勝ちです。
3-1-2.左に$×$を打った場合
$ \begin{eqnarray}
\left(
\begin{array}{cc}
○1 & ×4 & \\
×6 & ×2 & ○3 \\
& ○5 & ○7
\end{array}
\right)
\end{eqnarray} $
左下と右上のダブルリーチで$○$の勝ちです。
3-1-3.左下に$×$を打った場合
$ \begin{eqnarray}
\left(
\begin{array}{cc}
○1 & ×4 & ○7 \\
○9 & ×2 & ○3 \\
×6 & ○5 & ×8
\end{array}
\right)
\end{eqnarray} $
引き分けです。
3-1-4.右下に$×$を打った場合
$ \begin{eqnarray}
\left(
\begin{array}{cc}
○1 & ×4 & \\
& ×2 & ○3 \\
& ○5 & ×6
\end{array}
\right)
\end{eqnarray} $
どちらかがリーチとなった場合、もう一方がリーチを阻止することで引き分けです。
3-2.右上に$×$を打った場合
$ \begin{eqnarray}
\left(
\begin{array}{cc}
○1 & & ×4 \\
×6 & ×2 & ○3 \\
○5 & &
\end{array}
\right)
\end{eqnarray} $
どちらかがリーチとなった場合、もう一方がリーチを阻止することで引き分けです。
3-3.左に$×$を打った場合
$ \begin{eqnarray}
\left(
\begin{array}{cc}
○1 & & ○5 \\
×4 & ×2 & ○3 \\
& &
\end{array}
\right)
\end{eqnarray} $
上、右下のダブルリーチで$○$の勝ちです。
3-4.左下に$×$を打った場合
$ \begin{eqnarray}
\left(
\begin{array}{cc}
○1 & & ○5 \\
& ×2 & ○3 \\
×4 & &
\end{array}
\right)
\end{eqnarray} $
上、右下のダブルリーチで$○$の勝ちです。
3-5.下に$×$を打った場合
$ \begin{eqnarray}
\left(
\begin{array}{cc}
○1 & ○5 & ×6 \\
×8 & ×2 & ○3 \\
○7 & ×4 & ○9
\end{array}
\right)
\end{eqnarray} $
引き分けです。
3-6.右下に$×$を打った場合
$ \begin{eqnarray}
\left(
\begin{array}{cc}
○1 & & \\
& ×2 & ○3 \\
& & ×4
\end{array}
\right)
\end{eqnarray} $
左に$○$を打った場合、左下に$×$を打つと、$×$のダブルリーチで$×$の勝ちです。
左以外に打った場合、リーチを阻止すれば引き分けです。
4.右下に$○$を打った場合
$ \begin{eqnarray}
\left(
\begin{array}{cc}
○1 & & \\
& ×2 & \\
& & ○3
\end{array}
\right)
\end{eqnarray} $
4-1.上に$×$を打った場合
(ルール1から、下に打ったパターンは省略
また、ルール2から、左に打ったパターンは省略)
$ \begin{eqnarray}
\left(
\begin{array}{cc}
○1 & ×4 & ○7 \\
○9 & ×2 & ×8 \\
×6 & ○5 & ○3
\end{array}
\right)
\end{eqnarray} $
引き分けです。
4-2.右上に$×$を打った場合
(ルール1から、左下に打ったパターンは省略)
$ \begin{eqnarray}
\left(
\begin{array}{cc}
○1 & & ×4 \\
& ×2 & \\
○5 & & ○3
\end{array}
\right)
\end{eqnarray} $
左、下のダブルリーチで$○$の勝ちです。
1.~4.から、$×$は引き分けに持ち込む手が必ず存在します。
せっかくなので、$×$がランダムに打った場合の$○$の勝率を計算します。
$×$が真ん中に打った場合の$○$の勝率は
$3.の勝率+4.の勝率$
$=(\frac{1}{4}×\frac{1}{6}×\frac{1}{2} + \frac{1}{4}×\frac{1}{6}+\frac{1}{4}×\frac{1}{6}) + (\frac{1}{4}×\frac{1}{2})$
$=\frac{1}{4}×\frac{1}{6}×\frac{1}{2}(1 + 2 + 2 + 6)$
$=\frac{11}{48}$
$×$が真ん中以外に打った場合も加算すると、$○$が左上に打ったときの勝率は
$\frac{4}{5} + \frac{11}{48}$
$=\frac{203}{240}$
これは、初手で$○$を上に打ったときや、真ん中に打った時よりも高いです。
省略しますが、後手は真ん中に打つことで引き分けにできます。
注意すべき盤面だけ紹介します。
$ \begin{eqnarray}
\left(
\begin{array}{cc}
& ○1 & \\
○3 & ×2 & \\
& &
\end{array}
\right)
\end{eqnarray} $
$○$は左上に打つとダブルリーチなので、$×$はそれを阻止します。
$ \begin{eqnarray} \left( \begin{array}{cc} & ○1 & \\ & ×2 & \\ ○3 & & \end{array} \right) \end{eqnarray} $
$○$は左上に打つとダブルリーチなので、$×$はそれを阻止します。
$ \begin{eqnarray} \left( \begin{array}{cc} ×4 & ○1 & \\ & ×2 & \\ ×6 & ○3 & ○5 \end{array} \right) \end{eqnarray} $
左、右上のダブルリーチです。$×$の勝ちです。
$×$のターンの後、$○$は$×$の反対側を除くと必ずリーチができるので、$×$はリーチを阻止していけば引き分けに持ち込めます。
例:$○$は右下以外は全てリーチとなる
$ \begin{eqnarray}
\left(
\begin{array}{cc}
×2 & & \\
& ○1 & \\
& &
\end{array}
\right)
\end{eqnarray} $
$×$の反対側に$○$を打った場合は、ダブルリーチになる可能性があるので気を付けましょう。
例:ダブルリーチ予備軍
$ \begin{eqnarray}
\left(
\begin{array}{cc}
×2 & & \\
& ○1 & \\
& & ○3
\end{array}
\right)
\end{eqnarray} $
・○×ゲームの先手の方針
・○×ゲームの後手の方針
・もちろん、先手でも後手でも相手がリーチをして来たら阻止し、相手がミスをしてこちらが勝てる場合は勝ちに行きます。