$p+q+r=10$を満たす正整数$(p,q,r)$の組全てについて、$\dfrac{10!}{p!q!r!}$の値を考え、その総和を求めてください。
初めて採用された問題。二項定理関連の定番問題である「$_n\mathrm{C}_0+\ _n\mathrm{C}_1+\cdots+\ _n\mathrm{C}_n$を求めよ」をちょっとイジったもので、自分が好きなタイプの問題。
多項定理による解法が思い浮かばなくても36通りしかない組み合わせを書き出すだけで計算できるのでCAを出すのは簡単。
この問題に対して「自然数は0も含むか」という旨の質問があったようなので、これ以降は作問時に「自然数」ではなく「正整数」を使うようにしている。
曲線$y=5+\dfrac{4}{x^3}$上に中心を持ち、内部に原点を含むような円と、$x,y$軸との4交点でつくられる四角形のうち、第$i$象限にある部分の面積を$S_i$とするとき、$S_1+S_3-S_2-S_4$の最小値の3乗を求めてください。
解と係数の関係、相加相乗平均の関係を使う問題。面倒そうな見た目をしているが、見た目だけである。
投稿した問題はグラフが$\dfrac{1}{x^2}$型だったが、出題時には$\dfrac{1}{x^3}$型に変更されたことで相加相乗の難度が微妙に上がった。
鋭角三角形$ABC$の垂心$H$、外心$O$について、
$$AH=AO,BH=5,OH=12$$
が成り立つとき、$CH$を求めてください。
幾何の問題。解説と関連して、「三角形の垂心を各辺について対称移動した3点は、すべてもとの三角形の外接円上にある」ことは知っとくといいのかもしれない(知らんけど)。各頂点・垂心・垂心の移動先が同一直線上にあることから円周角の定理の逆を使って証明できる。
投稿した問題は$|BH-CH|$を求めるものだったが、さすがにエスパーされやすいと判断されたのか、出題時には改題されている。
$xy$平面において、点$(n,n)$を通る傾き$n$の直線を$l_n$と表します。相異なる3つの整数$a,b,c$について、$l_a,l_b,l_c$がつくる三角形の面積としてあり得る値のうち、$50$以下であるものはいくつありますか。
この記事で取り上げた問題の中では(個人的に)ヒラメキ要らずで最も解きやすいと思う問題。面積の式までたどり着いたらあとは(やや面倒な)数え上げをすると答えが出る。
この回は配点が特殊で、配点の割にBが難しく、D,Eが易しかった記憶・・・
ここまで読んでいただきありがとうございます。2021年8月には最大8回のratedコンテスト(うち2回は編集時点で発表済)が予定されているようなので、是非参加してみてください。
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