こんにちは。OMC015,032writerのsimasimaです。今回はOMC作問のコツを紹介します。作問の提出方法などはOMCサイト内のRuleに書いてあります。
OMCのサイト→
https://onlinemathcontest.com/
コンテストにまだ一度も出ていなくて、腕に相当自信がある(AtCoder橙とかJMO春合宿レベル)人は「for beginners」がついてないコンテストに出ましょう。
まずは問題の原案を生やしましょう。原案の生やし方には2パターンあります。
solverとしての実力が高い人におすすめです。しかし、solverとしての実力に自信がなくても大丈夫です。
solverが時間に追われながら苦手な分野の問題も解かなければいけないのに対し、writerは好きな分野の問題を好きなだけ時間(と外部ツール)を使って解くことができます。なので、暖色solverでなくても600点以上の高難度の問題を生やすことができます。
ネタを入れたい時は問題設定の時点で仕込んでおきましょう。
この定理を使いたい!とかこの性質を使いたい!といったものがある時におすすめです。発想力が求められる良問が生まれやすいです。しかし、問題を改良していくと簡単な別解法が生えてきたりするので、いい感じに作問が成功する確率は低くなります。問題がなかなか生えなくてもめげずに頑張りましょう。
生えた問題を頑張って改造しましょう。面白くない要素を減らしたり、逆に新たな考察要素を追加して難易度を上げたりします。
ここで、余剰ヒント(問題を解くのに必要ない数値や情報)を追加すると難易度が跳ね上がることがあります。
しかし、自分の問題を難しくしたいからといって非本質部分を増やしすぎるとsolverから嫌われるので気を付けましょう。
また、C(組み合わせ)分野やN(整数)分野の難しい問題(400点以上)はプログラミングによる不正への対策を行うと良いです。
単純な総和を求める問題はプログラミングにより瞬殺されがちです。プログラミングは1秒間に
試しに次の問題を勝手に改造してみましょう。
OMC039(A)
OMC039-A
です。
この問題はプログラミングによって
こんな時は計算が簡単になるような設定にすると上手くいくかもしれません。
まず、
OMC???-A(ネタバレ注意)
さっそく作問してみたいと思います。
設定の発想はメダルゲームからです。
問題
siosio君は
<勝負>
表と裏が等確率で出るコインを投げて、表なら
siosio君が<勝負>をする回数の期待値を求めてください。
早速解いてみましょう。
---
うーん中々解けませんね。
siosio君が
あ!(絶望)
期待値が発散してしまいました。こういうことも多々あります。諦めずに答えが出るように改良しましょう。
表の確率を小さくすれば収束しそうです。
問題(改)
siosio君は
<勝負>
表が
siosio君が<勝負>をする回数の期待値を求めてください。
早速解いてみましょう。
---
ということは、
ここで最初の勝負を考えると、
(2021/9/21追記)間違ってますね。
解答は記事の本質ではないので、チェックが甘かったです。(言い訳)
このように橙solverであってもミスる事があるので、自分の問題が間違っていないかのチェックは何度もしましょう。
siosio君の所持金が
問題(改改)
siosio君は
<勝負>
表が
siosio君が<勝負>をする回数の期待値を求めてください。
表なら
問題(改改改)
siosio君は
<勝負>
表が
siosio君が<勝負>をする回数の期待値を求めてください。
最初の勝負を考えると、
調子に乗り過ぎました。コインの確率をいじって何とかします。
問題(改改改改)
siosio君は
<勝負>
表が
siosio君が<勝負>をする回数の期待値を求めてください。
最初の勝負を考えると、
あとはこれを
これでいい感じになりました。払うお金をいじるのは「
問題(完成版)
siosio君は
<勝負>
表が
siosio君が<勝負>をする回数の期待値を求めてください.
ただし答えは互いに素な正整数
OMCの解答方式に合わせて完成です。
ちょっとエスパーが通りやすいかもしれませんが、大体難易度は
みんなでOMC作問をしまくって週100でコンテストが出来るようにしましょう!
ここまで読んでいただきありがとうございました。