あなたは
なぜ360°という中途半端な数なのでしょうか?
(数学ガチ勢の方は美しいと思うかもしれませんが、一般の人目線で考えると中途半端だと思います。)
また、数学で円を扱う場合は、角度ではなく弧度(ラジアン)を使います。
じゃあ義務教育で習った角度はなんだったんだよ!ともなるわけです。
今回は、それらの疑問にお答えします。
簡単に言うと
例えば、弧の長さが
このラジアンで計算すると、計算が楽なのです。
ラジアン
例えば、半径rの円を
角度の場合は、いちいち
ちなみに弧の長さが分かっていれば、
これは、扇形を細かく分割し、うまく組み合わせて
円の面積を求める場合のイメージ
また、扇形を
となり、弧の長さを底辺、半径を高さとする三角形とみなせるわけです。
長方形パターンと三角形パターンは、お好みでどうぞ。
「じゃあ角度は廃止したらよくない?」という方は、ちょっと待ってください。
数学ではラジアンは大きな意味を持ちますが、天文学や地理などではラジアンよりも角度の方が便利です。
そもそも角度と言うのは、最初は実生活で使っていたのですよ。
古代エジプトなんかを想像すると分かりやすいかもしれません。
まだピラミッドを作っている時代で、ピタゴラス、アルキメデスなどの数学者が登場する頃よりも前で、数学はあまり発展していない時代です。
すると、その人たちにとって身近な数学というのは天体を利用した暦となるわけです。
例えば、星を使った暦の計算です。
また、
さらに
地球も球体で、
もし緯度、経度が弧度で「東経
ちなみに偶然ですが、日本を
弧度はそれぞれ
(ただし、北緯
こちらはミルという単位が使われており、語源はミリラジアンです。
丁度
これは、角度
sinθ ≒ θ
半径
弧の長さは
①、②から
ここで、弧の半径を
ちなみに、よく坂道で使われる単位で、千分率パーミルにもミルという単語がついています。
高さと距離が
調べたら面白かったので紹介します。
ある地域ではグラードという単位が使われていたそうです。
北を
ただ、この単位はローカルすぎますし、
・ラジアンは計算しやすい
・角度は実生活、特に地理、天文の分野などで役に立つ
・不要な単位は採用されない
不要な単位で思い出したのですが、畳とか合とかポンドとかヤードとかも数学では不要だと思ったのですが、実生活では役に立っているそうです。
例えば、
また、起きて半畳寝て一畳というように、人の大きさが畳で表されたり、感覚が掴みやすいようです。
ただ、人を基準にした単位は指標にはなると思いますが、正確さに欠けるとは思うので、感覚と正確さのどちらを優先させるかで使い分けたらよいと思います。
とはいえ、今寸とか尺とか使う人いるのか?
一寸法師とか尺八とかシャクトリムシくらいだよな。