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OMCで出た自作問題を振り返ってみる(3)

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  • この記事はOMC045で出題された問題に対して、筆者視点からコメントするものです。
  • したがって、詳しい解説などは載っていませんので、気になる方はOMCのサイトをご覧ください。
  • 各問で問題文を載せていますが、実際に出題されたものと表現が一部異なる場合があります。

OMC045-A

$n,i$はそれぞれ正整数、虚数単位とする。$z$についての$2$次方程式$z^2-8iz=n$が相異なる$2$つの純虚数解をもつような$n$の総和はいくつか。

解と係数の関係を使う問題。実数係数は見飽きたよ!という方向けに作った。結構荒れた感じがある。ちなみに、$34$と誤答した人は恐らく過去の筆者と同じ過ちを犯している。
$z$が純虚数なら$iz$は実数という考えのもとで$-(iz)^2-8(iz)=n$とみて$iz$についての方程式で判別式を使う手もある。

OMC045-B

$PQ=16,QR=24$である$3$$P,Q,R$が水平面上に、同一直線上にこの順で並んでいる。また、$R$を通り、直線$PQ$に垂直な、高さ$30$の壁を$W$とする。$P$から鉛直方向に高さ$x$の位置に点光源を置き、$Q$には水平面と鉛直に、長さ$l$の棒を立てる。この棒の上端部分の点光源による影が$W$に映る$x$の最大値、最小値をそれぞれ$f(l),g(l)$とおくとき、$f(l)-g(l)$の最大値はいくつか。

問題文を書くのも、読むのも面倒な問題。・・・だが中身は簡単な相似なので正答率は高かった。作問時は小中学生の気持ちに戻って複数のビルを建てて影の長さを・・・とか、光源を2個置いてみようとか考えたが、あまりピンとこなかったのでこの問題に落ち着いた。ちなみに、提出時は100点問題だった。

OMC045-C

$1$以上$10$以下の整数から相異なる$3$つを選ぶとき、選んだ$3$数の積の総和はいくつか。

$(a+b+c+\cdots)^3$を展開したときの$ab^2,ac^2\cdots$の項を考えると$a^3=a\cdot a^2$とまとめて扱いたくなる。あとは係数調整をすれば解説中の式にたどり着ける。やや計算が面倒な気もするが、$\dfrac{n(n+1)}{2}=55$が一乗和、二乗和、三乗和の全てに現れるので少しは楽できそう。
(もちろん$120$通り全ての場合を書き出して総和を考えるゴリ押し戦法もある。面倒すぎてやった人はほぼゼロだろうが・・・)
外部ツールが使える時代に投げた問題なので、当時出題されていたらプログラムで殴られてそう。

OMC045-D

以下を満たす正整数$(a,b,c,d)$の組はいくつありますか。
$$a+b\leq b+c\leq c+d\leq d+a\leq 1000$$

$a=c$に気づけばすぐに解ける。解答のついでに$k^2+k$の和の公式も確認しておくと良いかもしれない。
提出したときの問題は不等式の右端が$\leq 9$(正確には$\lt 10$)だったのでゴリ押しも考えて$200$点問題だったが、改題・$300$点に格上げとなった。

OMC045-E

$p+q+r=10$を満たす非負整数$(p,q,r)$の組全てに対し以下の式の値を考え、その総和を$S$とする。$S$の分子はいくつか。
$$\frac{1}{p!q!r!(p+q)!(q+r)!(r+s)!}$$

個人的にこのセットの本命。二項係数の二乗和の導出(畳み込みを用いるもの)を見てたときに思いついた。式の形が似ている012-C・045-Eはともに「普段2変数でやってるものの変数を増やしちゃえ!」的発想の元に生まれたものなので作問コストはほぼゼロと言っていい。
解答は$11$以上$15$以下の素数と$21$以上$30$以下の素数が約分されずに残りそう、の気持ちで計算すれば正解。

OMC045-F

面積が$2021$である正方形$ABCD$があり、$4$$P,X,Y,Z$は以下の条件を満たす。

  • $P$は辺$AB$上にある。
  • $X,Y$は直線$CP$上にあり、$3$$C,Y,X$はこの順に並ぶ
  • 四角形$AXYZ$は正方形である。

$P$が辺$AB$上を動くとき、線分$XZ,YZ$がともに通過する領域の面積はいくつか。

約一年前に初めてOMC用に作った問題。045-F、019-C、012-Cはこの順で投稿した(気がする…)ので見事に投稿順と採用順が逆転している。後から投稿した問題が採用されたこともあって、この問題は(審査済みだったとはいえ)ほぼほぼ不採用だと思っていたので今回採用されて少し驚いた。
そんな思い出はさておき、この問題、図が一意に定まらないということで赤字の部分がコンテスト終盤に追記された。作問者としては$Y,Z$の取り方が$2$通り考えられることは認識したうえで、点の取り方によらず解答は一意に定まるので問題ないと考えていたのだが、どうやらダメだったらしい。点の取り方によらずある値が定まる系の問題は今後の作問において注意したいところ(図が定まらない問題は特殊ケースを考えて瞬殺されるのが怖いのでOMCにはあまり投稿していないが)。

おわりに

自分が作る問題は設定がシンプルなものが多く、今回のB問題のように長々と問題文が書いてあるものは少ないと思うのですが、solver側としてはどちらの方が楽しめるのか気になります(シンプルすぎて面白味がないとか、変な設定がついてて面倒とか)。
今回参加してくださったたくさんのsolverさん、および企画してくださった運営さん、ありがとうございました。そしてF問題の件は申し訳ありませんでした。
次回(OMC046)は再び単独writer回です。そちらもお楽しみに!
コチラから→OMCのサイト

投稿日:202199

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