どうもaminoです.課題が終わってないけど暇だったので久しぶりにMathlogを書きたいと思います.
今回書きたい問題はこれです.
まず見つかるのはです.実はこれしかないことを示していきます.
その前に次の補題を示しておきます(は正整数の集合を表すものとします).
という数列を定めると,なるが存在するの条件は
である.
とする.ただしとは互いに素とする.よりとしてよい.
のとき
よりであり,となり題意を満たす.
のとき
を既約分数で表したときの分母が狭義単調増加であることを示す.
第項までの分母が狭義単調増加であると仮定したとき, の分母は以上である.
よって,とするとき,であり,
ここでユークリッドの互除法よりであり,であることを考えればである.(が奇数のとき,偶数のとき)
よっての分母は以上であり,のときが成り立つのでの分母は狭義単調増加である.よってのときなるは存在しない.
さて,勘のいい人はもうお気づきかもしれませんが,上の数列はの倍角公式そのものです.よって補題から次のことがただちに従います.
となるについて,を既約分数で表したときの分母がより大きければ,任意の非負整数において
が異なれば中身の角度も異なる(ちなみに逆は言えない)ので,です(以後は省略することとします).これを変形するとであり,よりこの式はと表せます.これを補題2とします.
となるについて,を既約分数で表したときの分母がより大きければ,任意の非負整数と正整数において
さて,ここで最初の問題に戻りたいと思います.を満たすについて,を既約分数で表したときの分母が以上にならないことを示します.の分母が以上であることを仮定して矛盾を導いていきたいと思います.
とし,を既約分数で表したときの分母が以上とする.
とする.は有理数より,となるが存在する.
ここでがで割り切れる最大回数をと表すとすると,は奇数を用いてと表せる.よってである.
ここでは奇数より,と互いに素なのでオイラーの定理から,はの倍数である.よってとなるが存在する.より,よって.
しかし仮定よりであり,を既約分数で表したときの分母は以上より補題でとしたときのに矛盾.よってのとき,を既約分数で表したときの分母が以上になることはない.
よっての分母がであることが言えました!分母がのより大きくより小さい既約分数はしかなくこれは題意を満たすので,求めるの組はとなります.