数オリの解説の解説
数オリの解説が分かりにくすぎる!!!
ということで解説の解説と題して, 問題を解く思考過程なども加えた解説を書いていこうと思います.
JMO予選 2015 第6問
正の整数が次のつの条件を満たすとする:
- の最大公約数はである.
- の最大公約数はより大きい.
- の最大公約数はより大きい.
- の最大公約数はより大きい.
このとき, のとりうる最小の値を求めよ.
解説
解説
[解答: 30]
とおく.
とをともに割り切る素数が存在したとすると, はともにで割りきれる. さらにはで割り切れるので, もで割りきれて, の最大公約数がであることに反する.
よってとは互いに素である. 同様にと, とも互いに素であることがわかる.
以上とがより大きいことより, となる. さらにはをともに割りきるので, を割りきる. 同様にもを割りきるので, はを割りきる.
よって.
一方, たとえばのとき問題の条件が成り立ち, がみたされるので, 求める最小値はである.
解説の解説
- とりあえず、わからないものを文字でおく.
互いに素っぽい!!
互いに素でないことを仮定して背理法
とをともに割り切る素数が存在したとすると, はともにで割りきれる. さらにはで割り切れるので, もで割りきれて, の最大公約数がであることに反する.
よってとは互いに素である. 同様にと, とも互いに素であることがわかる.
最終目標のの方向へもっていきたい
が成り立つ.
と, と, とが互いに素であったから, である.
最小値を求める問題で「割りきる」, 「積」が出てきたら不等式で下からおさえてみる.
を使っていろいろ試す.
たぶん, 最小のときはと, と, とは互いに素になりそう.
のときダメ.
もダメ.
もダメ.
もダメ.
のとき成り立つ.
したがって答えは
重要なポイント
- 互いに素は重要!
割りきる素数を仮定して背理法 - がを割りきる と評価
- より大きい整数の積は素数の積(小さい順)で評価してみる