この記事では,従来,円と直線を主に扱う初等的(座標や複雑な計算を用いない)な幾何に,対象図形として「放物線」を加えてみたいと思う.
数Ⅰまでの放物線というと通常で表される曲線であるが,本稿の趣旨にそって,数Ⅲのより図形的な定義を用いて,以下の議論を進める.
もちろんを用いても同じ結果が得られる(道具として図形の方程式,微分が使える).
放物線の定義
放物線,焦点,準線
平面上の点および直線に対して次の条件を満たす点の集合を,放物線と呼び,点および直線をそれぞれこの放物線の焦点,準線と呼ぶ.
条件:の距離との距離が等しい
放物線の定義
問題集(有名事実)
以下,点,直線はそれぞれの焦点,準線とする.
放物線上に2点があり,とは平行でないとする.
直線との交点をとすると直線はの外角を二等分することを示せ.
放物線上に点があり,での放物線の接線とは平行でないとする.
からに下ろした垂線の足をとする.
このときでの放物線の接線はを二等分することを示せ.
点から放物線に接線を2本引くことができるとき,接点をとする.次の(1),(2),(3)を示せ.
(1)線分を中点とすると,
(2)とは相似
(3)点が上にあるとき,は線分上にあり,
この3つが主要な定理,補題となる.
自作問題
点,直線はそれぞれの焦点,準線とする.
放物線上に点があり,を満たす.
直線の交点,直線の交点をそれぞれとする。を示せ.
点から放物線に接線を2本引くことができるとき,接点をとする.
からに下ろした垂線の足をそれぞれとする.
三角形の外接円の半径をとしたときを示せ.
終わりに
この記事で紹介した性質はほんの一部です.
「放物線 初等幾何」などで検索をかけるとさまざまな美しい定理がヒットするのでぜひ調べてみてください.ほかの二次曲線に対しても初等的なアプローチをしてみたいですね.
時間があればですが問題の想定解もまとめたいと思っています.
拙い文章でしたが,記事を読んでいただきありがとうございました.