まず素数の定義は
正の約数の個数がちょうど 2 個である自然数
というものだ。
ではどうして1も素数として
1と自身以外の約数を持たない
という定義にしてはいけなかったのだろうか。
「そうすると都合が悪いから」ということが理由であるが、
具体的にどのような点で都合が悪かったのだろうか。
素因数分解とは1を除いた自然数を素数の積で表すことであり、
素因数分解の一意性がある。
もし1が素数なら
$28 = 2^2・7・1,28 =2^2・7・1^5$
のように素因数分解が一通りに決まらなくなってしまう。
それどころか無数にパターンができてしまう。
ゴールドバッハ予想や素数定理などの多くの素数の個数に関する定理は1を素数としない前提の予想なのでそれが崩れる。
これらを求めるときに指数の最小値・最大値を取るが、 1 を素数にすると指数が無限に増えるので 「1 の指数をどう扱うか」という余計な規則が必要になる。
そもそも1という数は乗法においての単位元であり、素数は素元なのでそもそも役割が全然違う。
$その演算において、他の要素を変化させずに保つ特別な要素$
$加法 ⇨ 0$
$乗法 ⇨ 1$
$p が素元とは、p が a・b を割るとき、a または b を割ること。$
さらに1を素数にすると1はどんな数も割るため素元が無意味になってしまう。
代数の体系の定義の根本が狂ってしまうため、1を素数とできなかった。