自然数と有理数の全単射が存在するので、有理数と実数の全単射の存在が証明できれば、自然数と実数の全単射の存在が証明できる。
Ⅰ:自然数と有理数を一対一に対応させる。
1/1,2/1,3/1,4/1,5/1…
1/2,3/2,5/2,7/2…
1/3,2/3,4/3…
1/4…
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1→1/1
2→1/2
3→2/1
4→3/1
5→3/2
6→1/3
7→1/4
8→2/3
9→5/2
10→4/1
11→5/1
12→7/2
13→4/3
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Ⅱ:分母が1の有理数の集合{1/1,2/1,3/1…}と実数の部分集合{a,b,c…}、重複を除く分母が2の有理数の集合{1/2,3/2,5/2…}と{a,b,c…}に存在しない実数の部分集合{d,e,f…}、以降同様に{1/3,2/3,4/3…}と{a,d,b,e,c,f…}に存在しない実数の部分集合{g,h,i…}、{1/4,3/4,5/4…}と{a,d,g,b,e,h,c,f,i…}に存在しない実数の部分集合{j,k,l…}…というように対応させることで有理数と実数の全単射が得られる。実数の存在し得るすべての部分集合に対応する有理数の部分集合が存在する。
1→1/1→a*2→1/2→d*6→1/3→g…
3→2/1→b*5→3/2→e*8→2/3→h…
4→3/1→c*9→5/2→f*13→4/3→i…
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↓
{1,3,4…}→{1/1,2/1,3/1…}→{a,b,c…}
{2,5,9…}→{1/2,3/2,5/2…}→{d,e,f…}
{6,8,13…}→{1/3,2/3,4/3…}→{g,h,i…}
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Ⅲ:Ⅱから有理数を取り除けば自然数と実数の全単射が得られる。
{1,3,4…}→{a,b,c…}
{2,5,9…}→{d,e,f…}
{6,8,13…}→{g,h,i…}
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ちなみに実数同士の全単射は
{a,b,c…}→{a,b,c…}
{d,e,f…}→{d,e,f…}
{g,h,i…}→{g,h,i…}
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となる。実数は無限集合が無限に存在する形になっている。有理数は容易に同じ形にでき、有理数と対応させることで自然数を同じ形にできる。これにより自然数と実数の一対一対応が可能になる。
とここまで書いて、アルパカマン氏の指摘により、というか気づけたはずのことだが、この表に存在するすべての実数{a,d,b,c,e,g,j,h,f…}に存在しない実数の部分集合{a´,b´,c´…}が存在する。で、ここからは第二ラウンド。
Ⅳ:{a,b,c…}と対応している{1,3,4…}の要素と有理数を一対一に対応させる。
1→1/1
3→1/2
4→2/1
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Ⅴ:第一ラウンドにおいては、分母が1の有理数と対応している{1,3,4…}の要素の集合と{a,b,c…}を対応させる。第二ラウンドでは、分母が2の有理数と対応している{1,3,4…}の要素の集合と実数の部分集合{a´,b´,c´…}を対応させ、以降は第一ラウンドと同じ。第二ラウンドにおいては、実数の存在し得るすべての部分集合に対応する{1,3,4…}の部分集合が存在する。
第一ラウンド
{1,*,*…}→{a,b,c…}
{2,5,9…}→{d,e,f…}
{6,8,13…}→{g,h,i…}
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第二ラウンド
{3,*,*…}→{a´,b´,c´…}
{*,*,*…}→{d´,e´,f´…}
{*,*,*…}→{g´,h´,i´…}
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{*,*,*…}→{a",b",c"…}
{*,*,*…}→{d",e",f"…}
{*,*,*…}→{g",h",i"…}
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({a",b",c"…}は{a,a´,d,d´,b,b´,c,c´,e,e´,g,g´,j,j´,h,h´,f,f´…}に存在しない実数の部分集合)
{a,b,c…}と対応している{1,*,*…}の1以降の各要素は、第二ラウンドの表が作られる毎に大きくなるが、{1,*,*…}と{a,b,c…}の全単射は維持される。
ちなみに実数同士の全単射は
第一ラウンド
{a,b,c…}→{a,b,c…}
{d,e,f…}→{d,e,f…}
{g,h,i…}→{g,h,i…}
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・
第二ラウンド
{a´,b´,c´…}→{a´,b´,c´…}
{d´,e´,f´…}→{d´,e´,f´…}
{g´,h´,i´…}→{g´,h´,i´…}
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{a",b",c"…}→{a",b",c"…}
{d",e",f"…}→{d",e",f"…}
{g",h",i"…}→{g",h",i"…}
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となる。実数は無限集合×無限(第一ラウンド)×無限(第二ラウンド)の形になっている。自然数を同じ形にすることで自然数と実数の一対一対応が可能になる。実数は増えるわけではなく「小出しにしかできない」、自然数は「小出しにできる」。実数の「小出し」は「無限に続く」、自然数の「小出し」は「無限に続けられる」。自然数の「小出し」の「後出し」は後先どちらでもよく、その点において自然数と実数は対等。実数のすべての部分集合と対応する部分集合が自然数に内包されており、したがって自然数と実数の一対一対応は完了している。
[自然数と実数の全単射が存在するとき、その「存在する全単射」を用いて、任意の実数に対応する自然数を定めることができます。その対応する自然数が1でなければ、対応する自然数より1小さい自然数に対応する実数を「前の実数」、1大きい自然数に対応する実数を「次の実数」とすることで、全ての実数を「並べる」ことができます。 よって、「自然数と実数の全単射が存在する」→「全ての実数を「並べる」ことができる」が示されました。
①p:自然数と実数の全単射が存在する→q:実数を「並べる」方法が存在する
②¬q:実数を「並べる」方法が存在しない
③¬p:自然数と実数の全単射は存在しない
「並べる」について。ある集合について、先頭の要素を決め、先頭以外の各要素に対し「前の要素」を、先頭を含めた各要素に「次の要素」を定めることを「並べる」と呼んでいます。 この時点で一切「全ての実数」という文言が出てきていないことは分かるでしょうか。 さて、試しに「全ての自然数」を並べてみましょう。例えば、「1, 2, 3, ...」という並べ方がありますね。しかし、方法はこれだけではありません。「2, 1, 4, 3, ...」これは2つずつ前後を入れ替えた並べ方ですが、「並べる」の要件を満たしています。 では「先に奇数を全て列挙して、次に偶数を列挙する」という並べ方はあるでしょうか。「1, 3, 5, ..., 2, 4, 6,...」というイメージです。この方法では「並べる」ことはできませんね。2の前の要素を定めることができません。「並べる」について理解できましたか?byアルパカマン]
実数が「並べられない」なら自然数を「並べられなく」すればいい。自然数は水のようなもの「水になれ」。指(知識)ばかり見ていたら月(真実)は見えない。
{1,3,5…}→{1,3,5…}
{2,4,6…}→{2,4,6…}
{1,3,4…}→{1/1,2/1,3/1…}
{2,5,9…}→{1/2,3/2,5/2…}
{6,8,13…}→{1/3,2/3,4/3…}
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のように「並べられない状態」のまま並列で一対一対応は可能。したがって「並べられる」は全単射の必要条件ではない。というかそもそも部分集合の形では「並べられる」。実数の部分集合は、第一ラウンドの表の一番目を1-1、第二ラウンドの一番目の表の一番目を2-1-1…
1-1
1-2
1-3
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2-1-1
2-1-2
2-1-3
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2-2-1
2-2-2
2-2-3
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と表すと、
1-1
2-1-1
1-2
2-1-2
2-2-1
2-1-3
1-3
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↓
{1,*,*…}→{a,b,c…}
{3,*,*…}→{a´,b´,c´…}
{2,5,9…}→{d,e,f…}
{*,*,*…}→{d´,e´,f´…}
{*,*,*…}→{a",b",c"…}
{*,*,*…}→{g´,h´,i´…}
{6,8,13…}→{g,h,i…}
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のように「並べられる」。
✖①p:自然数と実数の全単射が存在する→q:実数を「並べる」方法が存在する
〇②¬q:実数を「並べる」方法が存在しない
✖③¬p:自然数と実数の全単射は存在しない
無限集合同士の場合、両者共に要素を網羅できるなら両者の全単射が存在し、両者の全単射が存在するなら両者共に要素を網羅できる。
「網羅できる」=「すべての要素を認識できる」であり、逆に「網羅できない」=「認識できない要素がある」である。
カントール以前は実数を網羅できなかった。カントールは、思いつく限りの実数を並べただけでは実数を網羅できないことを発見した。カントールが発見したのは「実数は網羅できない」ではなく「実数を網羅する方法」である。
〇前提1:自然数と実数の全単射が存在するなら両者共に網羅可能
✖前提2:実数は網羅不可能
✖結論:自然数と実数の全単射は存在しない