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自作問題の解説①

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今回は 自作問題 の解説をしていこうと思います.この記事では最初の求値問題を解説します.

本編

三角形$ABC$において,$A,B,C$から対辺に下ろした垂線の足をそれぞれ $D,E,F$とし,垂心を$H$とします.三角形$DEF$の外接円と三角形$HBC$の外接円の交点を$P,Q$とし,$EF$の中点を$M$とします.直線$HM$と直線$PQ$の交点を$R$とすると,$DR$$AB$の中点を通り,$BC$の中点を$N$とすると,$$ND=2 CE=5$$が成立しました.このとき,$AB$の長さを求めてください. 見やすい図 見やすい図

まず初めに.以下の補題を示していきます.

三角形$ABC$の内心を$I$とし,$\angle B,C$の二等分線と対辺の交点をそれぞれ$E,F$とする.円$ABC$$EF$の交点を$P,Q$とし,$\angle B,C$内の傍心をそれぞれ$I_B,I_C$とする.このとき,五点$I,P,Q,I_B,I_C$は同一円周上にある. 見やすい図2 見やすい図2

四点$A,I,B,I_C$は同一円周上にあるので方べきの定理より$I_CF・IF=AF・BF=PF・QF$が成り立つので四点$P,Q,I,I_C$は同一円周上にある.同様に四点$P,Q,I,I_B$は同一円周上にあるから,五点$I,P,Q,I_B,I_C$は同一円周上にある.

自己紹介で書いた記事に補題として書かれてます.

三角形$ABC$において,その内心を$I$とし,直線$BI,CI$と対辺の交点をそれぞれ$E,F$とする.直線$BC$上に任意の点$P$を取り,直線$PI$と直線$EF$の交点を$Q$としたとき,直線$AP$と直線$AQ$$\angle A$について等角共役. 見やすい図3 見やすい図3

直線$AI,EF$$BC$の交点を$D,X$とする.さらに,三角形$ABC$の外接円について劣弧$BC$の中点を$M$,優弧$BC$の中点を$N$とする.$A$による射影から$$A(N,M;B,C)=(AN∩BC,D;B,C)=-1=(X,D;B,C) $$
よって,$AN∩BC=X$となる.
したがって,直線$AN$$PQ$の交点を$R$とすると,$$X(R,I;Q,P)=X(A,I;EF∩AD,D)=-1$$
また,$\angle RAI=90°$より$\angle QAI=\angle PAI$が成り立つので,$AD$$\angle A$の二等分線であるから直線$AP$と直線$AQ$$\angle A$について等角共役である.

マイナー構図botのやつです.$AD$上の点に一般化することもできますね.
さて問題を解いていきましょう.


補題1,2より,$AB$の中点を$L$とすると$\angle EDM=\angle FDL$なので,$L$は九点円上にあるから四角形$EDFL$は調和四角形となる.
よって,三角形$ABC$のc-quene-pointを$S$とすると,$H$を中心とする半径$\sqrt{-AH×HD}$の円による反転で$D,E,F,L$はそれぞれ$A,B,C,S$に移るので,四角形$ABSC$は調和四角形となる.簡単な角度追跡から$△SDE∽△SNC∽△CNA$.よって$△SDN∽△SEC$.$ND=2,CE=5$から$$SD:SE=CN:AC=2:5$$
あとは方べきの定理と三平方の定理を適当に用いることで$AB=\dfrac{3\sqrt{561}}{8}$を得る.

最後に

この問題,想像以上に好評でOMCに出すべきだったかなと少し後悔しています...
他にも反転を用いない解法や重心座標を用いた解法がありました.時間があったらその解法も書こうかと思います.
自作問題の証明の方の解説はまた今度書きます.

投稿日:7日前
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投稿者

幾何大好き

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