∏d|n,d>0dx=nd(n)2xd(n)はnの正の約数の個数を表す.
dがnの約数ならndもnの約数であるから∏d|n,d>0dx=∏d|n,d>0nxdxより∏d|n,d>0dx=∏d|n,d>0dx⋅nxdx =∏d|n,d>0nx =nd(n)2x
自然数m,nに対し以下の不等式が成立する.σ(m)σ(n)≥σ(mn)≥mσ(n)
以上より,σ(m)σ(n)≥σ(mn)≥mσ(n)が示せた.
自然数m,nと0または1以上の実数xに対し以下の不等式が成立する.σx(m)σx(n)≥σx(mn)≥mxσx(n)
定理2と同様の手順で証明できるが,成立するxに範囲があることに気をつけなければならない.
自然数nとσ(n)が互いに素であるとき,nとσ(n)nは一対一対応する.
異なる自然数m,n (n<m)がσ(n)n=σ(m)mを満たしていると仮定する.nとσ(n)が互いに素であるとき,σ(n)nは既約分数となり,ある整数kを用いてm=kn,σ(m)=kσ(n)とかける.すなわちσ(kn)=kσ(n)定理2より,k=1となるがm≠nと矛盾する.
2以上の自然数nに対し以下の不等式が成立する.σ(n)φ(n)≤n2−1φ(n)はオイラー関数,等号成立はnが素数のときである.
nが素数のとき,σ(n)φ(n)=(n+1)(n−1)=n2−1となり等号が成立する.よって2以上の自然数nでσ(n)φ(n)<n2が成立することを証明すればよく,σ(n)φ(n)とn2が乗法的関数であることから素数pと自然数aを用いてn=paとなる場合で示せばよい.σ(n)φ(n)=σ(pa)φ(pa)=pa+1−1p−1⋅(p−1)pa−1=p2a−pa−1≤p2a−1<(pa)2=n2となり2以上の自然数nで成立する.
以下の不等式が成立する.∏d|nσ(d)≥σ(nd(n)−22)σ(n)
証明には定理1と定理2を使う.個∏d|nσ(d)=σ(1)⋯⋯⋯⏟(d(n)−2)個σ(n)であるから個σ(1)⋯⋯⋯⏟(d(n)−2)個σ(n)≥σ(nd(n)−22)σ(n)となる.よって∏d|nσ(d)≥σ(nd(n)−22)σ(n)が示せた.
因みに,定理2からnd(n)−22とnは互いに素ではないのでσ(nd(n)−22)σ(n)>σ(nd(n)2)となるが,評価はできるだけ正確な方が良い.
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