はじめに
前回は、弧の存在範囲を、第I象限から楕円の右半分に拡げた。その際楕円積分の
第2種楕円積分の拡張
積分の基本性質により、
拡張形と表現しているが、これは第2種不完全楕円積分の本来持っている基本的性質を、今回必要になる範囲について、
変換関数の拡張
変換関数がだいぶ複雑になったので、結果を確認するための逆変換関数を導入しておく。
ここで用いたatan2は、殆どすべてのプログラミング言語でこの名前で提供されている、2変数のarc-tangentで、普通のarc-tangentで表すと次のようになる。
楕円の弧長
拡張された楕円積分と変換関数を使う事で、
この時、
A)
とすると、弧長
で、得られる。
B)
とすると、弧長
で、得られる。
計算例
以下では、角度の単位を数値表の表示に合わせて、「度(°)」とする。
その2の計算例3)で扱った問題を再度取り挙げる。
・シドニー-東京間の子午線距離を求める
今回も、
ただし、その2で紹介した
地理緯度
シドニー:南緯33.868333
東京:北緯35.689556
地心緯度
シドニー:南緯33.690478
東京:北緯35.507398
これから、
よって、