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ソケット通信

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ソケット通信について説明しますね。ソケット通信は、ネットワーク上のデバイス同士がデータを送受信するための基盤的な技術です。具体的には、アプリケーションがネットワーク通信を行う際に、ソケットというインターフェースを使って通信を行います。

ソケット通信の基本的な流れ

ソケット通信には「クライアント」と「サーバー」の役割があります。クライアントは通信を開始し、サーバーは通信を受け入れて処理します。

  1. サーバーの準備
    サーバー側は、まずソケットを作成し、ネットワークの特定のアドレス(IPアドレス)とポート番号に結び付けます。これにより、クライアントからの接続を待つ準備が整います。サーバーは、通常「待ち受け状態」となり、クライアントからの接続を受け入れます。
  2. クライアントの接続
    クライアント側は、通信したいサーバーのIPアドレスとポート番号を指定してソケットを作成し、接続を試みます。サーバーが待ち受け状態であれば、クライアントの接続要求がサーバーに送られ、サーバーがこれを受け入れることで通信が成立します。
  3. データの送受信
    ソケットを通じて、クライアントとサーバーはデータを送受信します。データは小さなパケット単位で送られ、TCPなどのプロトコルがその正確な送信・受信を保障します。
  4. 接続の終了
    通信が終わったら、ソケットを閉じて接続を終了します。これはクライアントとサーバーのどちらからでも行うことができます。

ソケット通信の役割

ソケット通信は、例えば次のような場面で使われます:

  • ウェブブラウジング:ブラウザ(クライアント)は、ウェブサーバー(サーバー)にリクエストを送り、HTMLページを受信します。
  • チャットアプリ:リアルタイムのメッセージ交換が可能なのは、ソケットを使ってサーバーとの接続が継続しているからです。

ソケット通信の技術的側面

  • TCPソケット:信頼性の高いデータ転送を保証するプロトコルで、データの順序やエラー検出・再送を管理します。ウェブページの読み込みなど、信頼性が重視される通信に適しています。
  • UDPソケット:データ転送の速度が重視される場面で使われますが、TCPと違って信頼性は保証されません。ビデオストリーミングやオンラインゲームなど、多少のデータ欠損があっても問題にならない通信に向いています。

図解

次にソケット通信の流れを図解します。

      [クライアント]                     [サーバー]
     |                                 |
     |------接続要求 (connect)-------->|
     |                                 |
     |<-------接続許可 (accept)--------|
     |                                 |
     |-------データ送信 (send)-------->|
     |                                 |
     |<-------データ受信 (recv)--------|
     |                                 |
     |-------接続終了 (close)--------->|
    

プログラム例(Pythonでのソケット通信)

  • サーバー側:
      import socket
# サーバーソケットを作成
server_socket = socket.socket(socket.AF_INET, socket.SOCK_STREAM)
server_socket.bind(('localhost', 8080))  # IPアドレスとポート番号を指定
server_socket.listen(1)  # 接続を待つ
print("サーバーが接続を待っています...")
client_socket, addr = server_socket.accept()  # クライアントからの接続を受け入れる
print(f"{addr} から接続されました")
# データの送受信
client_socket.send(b'Hello, Client!')
data = client_socket.recv(1024)
print(f"クライアントからのメッセージ: {data.decode()}")
# ソケットを閉じる
client_socket.close()
server_socket.close()
    
  • クライアント側:
      import socket
# クライアントソケットを作成
client_socket = socket.socket(socket.AF_INET, socket.SOCK_STREAM)
client_socket.connect(('localhost', 8080))  # サーバーに接続
# データの送受信
data = client_socket.recv(1024)
print(f"サーバーからのメッセージ: {data.decode()}")
client_socket.send(b'Hello, Server!')
# ソケットを閉じる
client_socket.close()
    

この例では、ローカルネットワーク上でシンプルなサーバーとクライアントの通信を行います。最初にサーバーを起動し、クライアントが接続してデータをやり取りします。
ソケット通信の仕組みやコードについて理解するのに役立ったでしょうか?

投稿日:2024922
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投稿者

Apotch
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