はじめに
が無理数であることの証明を
- 教科書にある方法.
- 素因数分解を用いた方法.
- 無限降下法を用いた方法.
- 方程式の有理数解に関する定理を用いた方法.
でしていきます.
以下では,0を含めない自然数全体を集合を,とすることにします.
教科書にあるやつ(既約であることに反する)
は有理数であると仮定すると,を互いに素であるとして,
と表すことができる.
両辺2乗すると,
となり,両辺にをかけると,
となる.
ここで,左辺は2の倍数であるから,右辺も2の倍数である.
とおくと,式(1)は,
となる.
式(2)において,右辺は2の倍数であるから,左辺も2の倍数である.
とおくと,
であるから,が互いに素であることに矛盾する.
これは,を有理数であると仮定したからである.
よって,は無理数である.
素因数分解の一意性を用いたもの
は有理数であると仮定する.
を互いに素である自然数であるとすると,は有理数であるから,
と表すことができる.
両辺2乗すると,
となり,さらに,両辺にをかけると,
となる.
ここで,左辺は2は奇数個であるが,右辺は偶数個であり,素因数分解の一意性に反する.
これは,を有理数であると仮定したからである.
よって,は無理数である.
無限降下法を用いたもの
は有理数であると仮定する.
を互いに素である自然数であるとすると,は有理数であるから,
と表すことができる.
両辺2乗すると,
となり,さらに,両辺にをかけると,
となる.
ここで,左辺は2の倍数であるから,右辺も2の倍数である.
とおくと,式(3)は,
となる.
式(4)において,右辺は2の倍数であるから,左辺も2の倍数である.
とおき,式(4)に代入すると,
となる.
これを繰り返すと,
と,は限りなく小さな値をとることになるが,これはが自然数であることに反する.
これは,を有理数であると仮定したからである.
よって,は無理数である.
整数係数方程式の有理数解を用いたもの
(整数係数の整式)が有理数解を持つならば,は最高次の係数の,は定数項の約数である.
という定理を用います.
証明をします.
という次方程式を考えます.
有理数解を持つと仮定して,に代入すると,
が成り立ちます.
両辺にをかけると,
となります.
の項を左辺に残して,残りの項を両辺から引きます.
よって,右辺はの倍数となります.
とは互いに素ですから,左辺においてはがの倍数であるということになります.
同様にして,の項を左辺に残して,残りの項を両辺から引きます.
よって,右辺はの倍数となります.
とは互いに素ですから,左辺においてはがの倍数であるということになります.
(証明終わり)
では,という解にを持つ左辺が整数係数の整式の二次方程式を考えます.
定理に当てはめると,最高次の係数はであり,定数項は-2となります.それぞれ約数の組は,と,となります.ですから,で考えると,全部で4通り考えられますが,
はこれに含まれていません.
よって,は有理数ではないため,無理数となります.
さいごに
2年前に書いて下書きに眠ってたのをそのまま出しました.
間違ってたら教えてください.