まず,よく知られている2倍角,3倍角の公式とは次の定理をいいます.
これらは,以下の加法定理から簡単に確かめることができます.
では,一般の場合にはどうなるでしょうか.
定理3から,
辺々足し合わせて,
これを整理して,与式を得る.
この命題は,一般に
が
に関する多項式として表され,さらに,その値は隣接三項間漸化式を解くことにより得られることを示唆しています.
命題4と,定理1,2から,4倍角の公式を導出してみます。
命題4を繰り返し適用することで,任意のnに対して
の値を求めることができます.
ですが,ここではより直接的に求めましょう.ド・モアブルの定理を用います.
この定理は,以下のオイラーの公式から容易に導かれます.
定理5の左辺を展開し,その実部に注目してみます.
上の二項定理により,
ただし,
は二項係数のことで
を指し,
で
の実部を表すことにします.
右辺に
を適用すると,
ここで,定理5より,
よって,以下が従います.
とすると,