今回はJJMOの面白い問題を解説していきたいと思います.この問題は競技数学の典型的な問題の一つです.出来るだけわかりやすいように,自分がどう考えたのかも載せていこうと思います.
6つの相異なる実数
のうち,値が1に等しいものの個数としてありうる最大の値を求めよ.
まずは直感で良いので答えを予想してみましょう.僕は流石に6つは無理だろうから3つくらいかなと予想しました.こういった問題は最初にどこから手をつけて良いのかがわかりにくいですが,一旦手を動かせば割と容易に解けることが多いです.あとは,この手の問題は必要条件で最大数を絞って,実際にそれが構成できることを示すのが定番です.
とりあえず眺めていても仕方ないので手を動かします.まずは,少なくとも1つの式は
例えば,
これは少し大変ですね.できれば解きたくないです.ということでまずはこの状況が起きないことを示していきましょう.(最大数が2なのか3なのかはある程度実験して目星を立てましょう.今回は実験して連立方程式がなかなか解けなかったので一旦矛盾を示す方針を選択しました.)
従って,
う〜ん特に何も得られませんね.もっとうまく因数分解されていると楽なんですがね.もう少しだけ式をいじってみましょう.例えば,④-⑤を考えてみましょう.
因数分解できましたね.ここで,対称性を利用して大小関係をうまく設定してやりましょう.
以下の方程式を満たす相異なる
とりあえず,この式を満たすような数は無限にありそうなので適当に値を決めて行ってもいけそうですね.例えば,
が得られます.あとは適当にこれを満たすような数を見つければ良いですがこれは簡単ですね.