4

反転を知らない人のためのトレミーの定理の証明方法

472
0

これはそれほど真面目な記事ではありません。

はじめに

トレミーの定理

Γ上の(凸)四角形ABCDについて、
ABCD+BCDA=ACBD
トレミーの定理 トレミーの定理

有名事実

トレミーの定理は反転で証明しなければならない。

トレミーの定理の証明は、反転以外認められないということが広く知られています。
では、反転を知らない人はトレミーの定理を未証明で使うしかないのでしょうか?
もちろんそんなことはありません!

証明

補助線を引く

直線AOΓの交点P(A)をとります。
半直線AB,AC,ADを引き、PにおけるΓの接線sとの交点をそれぞれB,C,Dとします。
さらに、Γの直径の長さ(=AP)をrとおきます。
補助線 補助線
Γ上の命題であるトレミーの定理を、直線sの命題に変換することを目標にします。

長さの変換

AB,AC,AD

対称性より、ADのみ考えればよいです。
方べきの定理の証明を使います。

線分APΓの直径なので、ADP=90=APDで、PAD=DAPから
ADPAPDが従います。

よって、AD:AP=AP:AD, ADAD=r2で、変形するとAD=r2ADです。

AB,ACについても同様なので、

  • AB=r2AB
  • AC=r2AC
  • AD=r2AD

です。

BC,CD,BD

こちらも、BCのみ考えます。
ABAB=r2=ACACより、B,C,C,Bは共円で、
さらにABCACBです。
よって、BC:CB=AB:ACで、整理するとBC=CBABACが得られます。
ABも補題3で変換してしまうと、BC=CBr2ABACです。

CD,BDについても同様なので、

  • BC=CBr2ABAC
  • CD=DCr2ACAD
  • BD=DBr2ABAD

です。

主張の変換

ABCD+BCDA=ACBDに補題3,補題4を適用すると、

r2ABDCr2ACAD+CBr2ABACr2DA=r2ACDBr2ABAD

です。(途切れている場合は横にスクロール)
両辺をr4ABACADで割ります。

トレミーの定理の変換

トレミーの定理と以下は同値
DC+BC=DB

ABCDの凸性より、B,C,Dはこの順に並んでいるので、DC+BC=DBは成立します。(向きは合ってないですが、有向長ではないので大丈夫です。)
これでトレミーの定理が証明されました!

補足

この証明は、明示的に反転が登場するわけではありませんが、やっていることは反転です。
補助線についても、反転を知らなければ相当天下り的に見えそうですが、結局反転です。
また、これは反転なので、トレミーの定理の証明として適切です。
(反転を知らない方は、Googleで「反転幾何」と検索してみましょう。)

投稿日:2022114
OptHub AI Competition

この記事を高評価した人

高評価したユーザはいません

この記事に送られたバッジ

バッジはありません。
バッチを贈って投稿者を応援しよう

バッチを贈ると投稿者に現金やAmazonのギフトカードが還元されます。

投稿者

コメント

他の人のコメント

コメントはありません。
読み込み中...
読み込み中
  1. はじめに
  2. 証明
  3. 補助線を引く
  4. 長さの変換
  5. 主張の変換
  6. 補足