データ保存し忘れて完成間際にやつが全部消えました.かなり萎えました.なので,雑に記述しているところがあるかもしれないです.ご了承下さい.
1.Problem
2.簡単な解答の方針
3.(2)の解答
4.(3)の解答
5.ちょっとした考察
6.感想
(1)は有名な性質であるため,証明は省略します.
❶「全ての自然数」に刺さる解法を考えましょう.
❷(2)を(3)に活かしましょう.
数学的帰納法により示す.$k=1$のとき明らか.以下,$k=l$のときに題意の成立を仮定する.
$$(l+1)^m-(l+1)=\sum_{i=0}^{m} \binom{m}{i}l^i -(l+1)=(l^m-l)+\sum_{i=1}^{l-1}\binom{m}{i}l^i$$
帰納法の仮定及び$d_m$の定義から$(l+1)^m-(l+1)$は$d_m$の倍数.よって$n=l+1$のときも成立.
よって題意は示された.(証明終)
(2)式において,$k=d_m-1$とおき,$m$が偶数であることを考慮すると
$$(d_m-1)^m-(d_m-1) \equiv (-1)^m-(-1) \equiv 2 \equiv 0\; (\mathrm{mod}\;d_m)$$
これが成立するのは$d_m$が$1$または$2$の場合に他ならない.(証明終)
まず,(2)について,$m$が素数のときはFermatの小定理そのものになります.
$p$を素数,$a$を$p$と互いに素な自然数とする.このとき,
$$a^{p-1}\equiv 1 \; (\mathrm{mod}\; p)$$
が成立する.
(3)について,$d_m$が$1$となる条件は何だろう.と考えてみたところ,以下の結論を得ました.
$\{a_k\}_{k=1,\cdots,n}(n\geq2)$はそれぞれ相異なる素数列とする.$m= \prod a_i$のとき,
$$d_m=1$$
証明は考えてみるといいかもしれません.
東大数学の1番の中では方針を立てにくい問題でした.僕は解くのに40分かかりました.(2)で数学的帰納法以外の証明技法を使えるのかを試してみたのですが,僕にはきつかったです.他の解答が思いついた方は教えて頂きたいです.