はじめに
本当は,がいっぱいあるという主張ですが,あんまり変わらないので,存在性だけにフォーカスします.証明の途中で興味深い事実があり,少し深掘りします.
証明パート
参考にしました
(左辺はに関する多項式)
(追記)なので明らかでした
のときだけ見れば十分.なぜなら,
が成り立つからである.
のときは明らかである.任意のに対して,が以下なら主張が成り立つという仮定の下でのとき成り立つことを示せばいい.
つまり,
補題2の証明の途中にもあったように,のときだけ考えればいい.
とおく.で,
が成り立つので,.
もう明らかだが,せっかくなので具体的に書き表してみる.
補題3に(は考えない)を適用すれば,任意のに対して,が存在して,以下をみたす.
なら目的は達成されるので,のときだけ考える.補題2より,
が成り立つので,
と書ける.
気になったこと
2022JMO予選
P11改
を正の整数とする.正の整数に対して,を
と定める.をが割り切るような最大の非負整数を求めよ.(十進法で表すものとする)
と書ける.これ系とすごく似ています.も,符号の調整で分かりにくくなっていますが,値は二進法で表した時の各桁の和の偶奇に依存しています.逆に,二進法のときでうまくいくなら,進法でも同じようにできそうです.
少し頑張ると以下のようなことが分かりました.
,は偶数.
に対して,を次のように定める.
このとき,以下が成り立つ.
同じような流れで,
が分かり,に対して,
が分かる.これを合わせると,
が分かるので,に注意すると,を得る.
おしまい
が奇数のときは別のアプローチで進めないとダメなんですかね.
ありがとうございました.