初めましてつくつくです.
方べきの定理の主張を少し弱めると, 全ての二次曲線に対して適用できるようになることを発見したので, それについて書いていきます.
方べきの定理とは次のような定理でした.
平面上に円
この定理は
平面上に二次曲線
条件が1つ増えましたが, 円の場合と同じようなことが成り立つと分かります.
ベクトルを用いて示します. 以下では
とします. この式に
となります. この式の2解を
とできるので, 解と係数の関係より,
となります.
直線
となり,
が導かれます. この値は
ここで
となって, ちゃんと元の方べきの定理の式になります.
とします. 計算の方法は同じなので結果だけ示すと,
になります.
楕円の場合から符号が変わっただけですね. 双曲線の場合も同様に直線の傾きと
また, ここでも
となり, 方べきの定理と全く同じ式が成立します.
とすると, 結果は次のようになります.
すごく綺麗な形になりましたね. 今度は直線の傾きにのみ依存し放物線の形状にすらよらないという一見不思議なことが起こりました.
これには放物線の形状はそもそも一種類しかないという事実が背景にあります. 詳しくは以下の記事を参照してください.
全ての放物線が相似であることの証明
https://manabitimes.jp/math/702
方べきの定理のような定理が全ての二次曲線に対して成り立つことを見てきました. この他にも円の定理として有名なもので二次曲線に拡張できる, もしくはそのまま適用できるものが様々あるみたいです. おもしろいですね.
ここまでお読みいただきありがとうございました. また別の記事でお会いしましょう.