以下の問題の解答は後日投稿します.解いてみてください.
を満たす正の整数をすべて求めよ.ただし,での正の約数それぞれの乗の和を表す.
模範解答
すぐにわかるようには解にならない.
互いに素なつの自然数がともに問題の不等式の解になるならば,
によりも不等式の解になる.
このことから,まずは解が素数の冪になる場合について考えればよいとわかる.
が不等式の解になるとき,
となる.左辺はに関して狭義単調増加するため,少し調べればのみが不等式を満たすとわかる.しかしのとき,すなわちのときはとなり問題の解にならない.
これにより,が素数の冪なら不等式の解はに限るとわかった.これは逆(論理学的には裏)に言えば,「を除く素数の冪は不等式を満たす」ということである.
ここまでくれば,ようやくすべての自然数で問題を解くことができる.最初で,互いに素な自然数が問題の解になるならも解になることを示したように,互いに素な自然数が問題の解にならないならも解にならないことも示せる(これは容易に証明できる).
以上の考えに基づき,次のように問題の解をもれなく求めることができる.
(1) の形の解があるかを調べる.あるなら次へ,ないなら終了.
(2) の形の解があるかを調べる.あるなら次へ,ないなら終了.
(3) の形の解があるかを調べる.あるなら次へ,ないなら終了.
さて,(1)から順に考えていく.
(1) のとき
となり,のみがこれを満たす.このときそれぞれとなるが,よりの形の解は存在しない.
ありがたいことに(1)で終了した.以上で問題の不等式の解はすべて出尽くしたことになり,解はのみ.
を満たす正の整数をすべて求めよ.ただし,で以下のと互いに素な正の整数の個数を表す.
模範解答
は問題の不等式の解になる.
互いに素な自然数が解になるとき,
となるためも解になる.
このことから,まずは解が素数の冪になるときを考えればよいとわかる.
が不等式の解になるとき,
となる.左辺はに関して狭義単調増加するため,少し調べればのみが上式を満たすとわかる.しかし,のとき,すなわちのときは問題の解にならない(が解になることは簡単にわかる).
これにより,が素数の冪ならの解はのみである.つまり,「を除く素数の冪はすべて不等式を満たす」ということである.
ここまでくれば,素数の冪に限らずすべての自然数について不等式を解くことができる.前問と同様の考えで,次のように解を求める.
(1) の形の解があるかを調べる.あるなら次へ,ないなら終了.
(2) の形の解があるかを調べる.あるなら次へ,ないなら終了.
(3) の形の解があるかを調べる.あるなら次へ,ないなら終了.
上の操作が終了したなら次へ移る.
(1) の形の解があるかを調べる.あるなら次へ,ないなら終了.
(2) の形の解があるかを調べる.あるなら次へ,ないなら終了.
(3) の形の解があるかを調べる.あるなら次へ,ないなら終了.
これをもとに解く.
(1) のとき
となる.に注意すればのみが上式を満たすことがわかるが,のとき,すなわちのときはより解ではない.また,が解になることがわかる.
(2) のとき
となる.であるから,これを満たすの組は存在しない.
次の場合に移る.
(1) のとき
となる.であるから,これを満たすの組は存在しない.
以上により,問題の不等式の解はすべて出尽くした.解はである.
模範解答
は解にならない.
互いに素な自然数が解になるとき,
となる.このとき等号は不等号に置き換えることができるため,解としてあり得るのは素数の冪のみである.
を素数,を正整数とし,が解になると仮定すると,
となる.以上よりの解は素数の平方数である.
を満たす正の整数をすべて求めよ.ただし,でを素因数分解したときの指数の総和を表す.
を満たす正の整数をすべて求めよ.ただしはガウス記号である.