こんにちはつくつくです.
以下の有名な式がありますね.
マクローリン展開です. これは一般的には大学数学の内容として扱われるものですが, 実は高校数学でも導くことができます.
ということで, 今回はタイトルにもある通り数Ⅲの積分(と極限)を用いて上に挙げた式をそれぞれ示していきます.
読みやすさを考慮して, 上に挙げた順ではなく
とします. このとき
であり, また
ここで,
以上より,
すなわち
となり,
が示されます.
ここで
が得られます.
補足
とします.
部分積分により,
となります.
上の漸化式から
また
今回の漸化式はこの2つを合わせた形になっているので, これらの工夫を組み合わせることで計算ができそうです.
実際上式の両辺に
よって
両辺に
となります.
ここまで来たらほとんどゴールです. 極限をとりたいので, 右辺の第2項の極限値を調べるために
これより
がとなります.
ここまでは
なので
以上より任意の実数
が成り立つことが示されました.
この2つはまとめて示します.
と置いて,
本当にやることは同じなので途中計算を省略すると,
となります. ここで左辺はともに
上式において, すぐに
とするのは誤りです. なぜなら現段階ではこの式に含まれる級数が収束するか分からないからです.
としたのもこれを意識してのことです.
以下では式が煩雑になるのを防ぐために
とします. このとき,
となるので, これを
となります.
すなわち
が言えます. これで全ての証明が終わりました. やったね.
一般的には大学数学の内容とされるものが実は高校数学でも扱えるというのは往々にしてある話で, 最近知ったんですがバーゼル問題(平方数の逆数の無限和は
また今回紹介した証明について,
今回の記事はこれで終わりです. ここまでお読みいただきありがというございました. また別の記事でお会いしましょう.