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自己紹介と過去作の紹介

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自己紹介

初めまして。Spamathといいます。競技数学を始めてからまだ間もなく得意とは言えないのですが、好きなことについて備忘録程度に書いていこうと思います。

過去作の紹介

初投稿ということで過去に作った自作問題の紹介をします。

その1

正月に年賀状に乗せて送った問題です。

2023×2023のマス目に、1か-1を書き込むとき、任意のマスに書かれた数とそのマスを含む行と列を除くすべてのマスに書かれた数の積とが等しいような配置は何通りか。

ヒント(のようなもの)

条件の言い換えができます。2マスくらいで試してみると良いです。

解説

試してみると条件を満たすような数字の入れ方は「各行、各列それぞれの数の総積が等しい。」と言い換えることができます。(なぜ?)また、マス目全体のマスの個数が奇数なので、(各列の総積)=(各行の総積)=kということも分かります。ここでk=-1とすると、(やってみるとわかるのですが)条件に合いません。よって、k=1です。ここで、下1列右1行を除いて適当に埋めてみることを考えます。これは$ 2^{2022^2} $通りあります。すると、右下のマスをのぞき、埋まって無いマスを一意に埋めることができます。また、右下のマスが一意に決まることが示せます。($2022^2$マスの総積と比較すると、と下の列のマスの左2022個、右の列のマス上2022個の総積が等しいことが分かります。)よって、答えは$ 2^{2022^2} $です!

補足(のようなもの)

類題にJMO予選2019の9番があります。

その2

1以上2022以下の自然数を並べ替えて数列${a_n}(1≦n≦2022)$を作ります。そこで、$a_n ≤ a_{n+1}≥ a_{n+2}$または、$a_n ≥ a_{n+1} ≤ a_{n+2}$であるような$a_{n+1}$を、この数列の極と呼ぶことにします。ただし$a_{2023}= a_1, a_{2024} = a_2$であるものとします。このときすべての並び替えにおける極の個数の平均を求めてください。

ヒント(のようなもの)

ある3つの数に注目すればすぐわかります。

解説

3つの数a,b,cが、a$ \lt $b$ \lt $cを満たすとき、6通りの並べ替え方を考えることで、真ん中の数が極になる確率は$ \frac{2}{3} $であることがわかるので、2022×$\frac{2}{3}=1348$が答えです。

その3

2x、yを非負整数とする。x+2y=2022を満たすすべての(x,y)の組につい
て、$ {}_{x+y}\mathrm{C}_x$の総和を求めよ。

ヒント(のようなもの)

ネタバレをすると組み合わせの問題を代数的にとらえる感じの問題です。はじめ簡単な実験をすると規則性がつかめるかもしれません。

解説

2022段の階段を1段ずつあるいは1段飛ばしのどちらかで上ることを考える。このとき、求める答えはこの上り方に等しいことがわかる。ここで、有名事実としてこの場合の数はFibonacci 数列の2023項目にあたるので、求める答えは$f_{2023}$だとわかります。(実際の値は打つのが大変なので避けておきます。)

失敗作

三角形 ABC があり、A から BC へおろした垂線と BC の交点を D、D から AB におろした垂線と AB の交点を E、E から AC におろした垂線と AC の交点を F とすると、AE:EB=7:2、AF:FC=2:9となりました。このとき、BD:DC を答えてください。

この問題は方針を立てるまではいいのですが、数値設定をミスってしまったため、解答の値が大変なことになってしまったものです。

方針

この問題は方針としては垂心Hを取る→平行線がたくさん→チェバの定理で解くことができます。(解答は割愛します。)

最後に2問(問題だけ)

その1

黒板にAが書かれている。このとき以下の操作X→YをPを適用しながら行うことを1サイクルと呼ぶ。2023サイクル後に黒板に書かれているAの個数をs、Bの個数をtとしたとき、s+2tの値を求めよ。ただし、自然数Mに対してM!がnで割れる最大回数をf(n,M)と表すこととし、これを解答に用いてもよい。
操作X:AをBに、BをAに書き換える。
操作Y:Aの1つ右に書かれている文字を、A→B、B→C、C→Aにそれぞれ書き換える。(以下、循環させると呼ぶこととする。)右に文字がな
いとき、新たにAを書き加える。
操作P:操作(X,Y,P)において、Cに書き換えられたとき、Cの一つ右の文字を循環させる。右に文字がないときは新たにAを書き加える。

ヒント

条件をうまく言い換えることができます。三進法。

その2

f(x)=$\frac{x-a}{1+ax}$
であるような関数を考える。ax≠-1を満たすようなすべての実数xにおいて、
f(x)、f(f(x))、...、f(f(f(...f(x))...))〔fが 2022 個〕
の値が5種類しか存在しないaとして考えられる実数の総積を求めてください。

ヒント

ちょっと受験数学っぽい気がします。関数の形に見覚えはありませんか?加法定理。

おわりに

最後の2問の解答はまた今後書ければば書こうかなと思ってます。間違い、感想等ありましたらTwitterのDM(@Sparrowckun)などに送っていただけたら嬉しいです。最後まで読んでいただきありがとうございました。

投稿日:2023125

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