問題
1 2の …… ポカン!
Nayutaさんは 三角関数の つかいかたを きれいに わすれた!
「で、って何だ?」
解答の方針
を知らないと何もできないので、これだけ吹き込んでおきます。あとはNayutaさんが全てを再構築してくれるはずです。「なんか思い出したけど・・・これ定義じゃなくて公式だよな・・・まあできる範囲でやってみるか」
「とりあえずにからまで代入すれば問題の値を含む式は出てきそうだ」
「これらの関係性を見たいが・・・ん、左辺に指数法則が使えそうだ」
「ということはとの大小関係、つまりととの関係がわかればいいのか」
「こうなったらマクローリン展開や!マクローリン展開はかわいい!かわいいは正義!よってマクローリン展開は正義!」
の両辺をで微分すると
であるが、この左辺はに等しいので実部を虚部を比較して
を得る。
「回微分したら元に戻るのか、これは面白い」
「つまりだから級数展開はこうなりそうだが、誤差項をどう評価しよう」
「がいえればよさそうだが、どうやって示そう」
「はの虚部だから、を示せばよさそうだが・・・どうやって?」
「のでの微分係数はだから・・・値が微分係数と直交してるの何かに使えないかな」
を示す
実数に関する関数について、その絶対値は常にである。
証明: とおき、での微分係数を考える。とする。
また、とする。
での微分係数はであるから、任意の正の実数に対しある正の実数が存在して
すなわち
が成り立つ。また、は十分小さく取れるので、と仮定してよい。
このとき、は底辺がで高さがの直角三角形の斜辺の長さであるため、
である。
の場合を考える。
このとき、
よって、任意のに対して、が成り立つ。
すなわち、が成り立つ。
なので、は恒等的にである。(Q.E.D.)
「よし、あとは勝ったも同然だ」
とを多項式近似する
証明:
またはをとおくことで、これらの不等式は
とまとめられる。右辺のより右の部分をとすると、任意の自然数に対して
が成り立つ。
これを利用し、数学的帰納法でを示す。
(i) のとき
であるが、これはから即座に従う。
(ii) で成り立つと仮定してのとき
とおく。このとき、
であるから、帰納法の仮定よりでである。また、が偶関数であることとから、であり、したがってでである。さらに、なのではで単調増加なのでがわかる。
よってでも成り立つことが示されたので、数学的帰納法により定理3が示された。(Q.E.D.)
証明: 定理3のをと置き、両辺をからまでで積分することで得られる。
さあ、あとは計算だ!
「このままを計算してもいいが、次の項ですら分子のに対し分母がなのは小さすぎる。指数法則を使って工夫しよう」「はもう示したから、とも同じようにとで表せば精度が出るはず」「さあ、あとは計算だ!」定理3系1にを代入することでがわかる。また、定理3にを代入することでがわかる。無駄な大小比較を避けるために、近似による簡単な比較を行う。なのでそのためと予想できるので、これを証明する。よってすなわちがわかる。エピローグ
「オイラーの公式しか知らないけどなんか解けた。さぁ~て、ここからどんな発展をしようかな~」Nayutaさんは今日も平和です。