この記事は2023年 3/26現在,工事中です.
$x$についての関数$f(x)$があまりにも複雑で,計算したくないとしましょう.そんなときこそ近似式です!複雑な計算をしなくても$x$に値をぶっ込むだけでなんとなく近い値を得ることができます.
理系に進んだ高校生は以下の公式をよくみることでしょう.
$f(x)$は一階微分可能とする.$|x|\ll 1$のとき,
$$f(x)\sim f(0)+f'(0)x$$
特に,
$$(1+x)^\alpha \sim 1+\alpha x $$
上の公式(一次近似)は物理でよく見かけますね.あれ,物理.数学じゃない.あと,$0$の周りでしか使えまいのも不便です(?).次は$a$の近傍での近似式を見ていきましょう.
$x$が$a$の近傍にあるとき,
$$f(x) \sim f(a)+f'(a)(x-a)$$
簡単な式変形で見ていきましょう.$x\sim a$のとき,
$$\frac{f(x)-f(a)}{x-a}\sim f'(a)$$
となります.両辺整理してあげると,上の公式になります.
正直,これらの公式はあまり入試で見かけません.ですが,折角なら一次だけでなく$n$次にまで拡大しちゃいましょう♪
$f(x)$は$n$階微分可能とする.$x$が$a$の近傍にあるとき,
$$f(x) \sim \sum_{k=0}^n \frac{f^{(k)}(a)}{k!}(x-a)^k$$
これは使う機会はないです.ただ,この公式の親分は非常に有名です.
$f(x)$が$(n+1)$階微分可能とする.このとき,
$$f(x) = \sum_{k=0}^{n} \frac{f^{(k)}(a)}{k!}(x-a)^k + \frac{f^{(n+1)}(a+ \theta (x-a))}{(n+1)!}(x-a)^{n+1} $$
ただし,$0 <\theta<1$
Taylorの定理の剰余項はいくつかの表記の仕方がありますが,この記事ではLagrange剰余項で記すものとします.
Taylorの定理の証明は
こちら
をご覧ください.(以前,学校の課題で作成したpdfをそのまま用いています.)
ここまでくるとただの解析学ですね.実用性がないので次にいきましょう.