・表記の簡略化のため恒等的に等式が成り立つとき$≡$で表す。また、そのときの変数は$n$のみとする。
・議論が間違っている可能性がある。
・まだ問題として不備があり未完成な状態である。
$ S$を$ f: \mathbb{Z}_{ \geq 0} → \mathbb{Z}_{ \geq 0 } $となる関数$f$全体の集合とする。$ F:S→S$である写像$ F$であって以下の$4$つの条件を満たすものを全て求めよ。
$・F(1)≡1$
$・F(n)≡n$
・任意の$f,g \in S$ において $F(f(n)+g(n))≡F(f(n))+F(g(n))\cdots (i)$
・任意の$f,g \in S$において $ F(f(n)g(n))≡F(f(n))F(g(n))\cdots (ii)$
関数が要素の関数方程式作ってみました。
・$ F(1)≡1$とあるがこれは$f(n)≡1$という定数関数の入力に対して$f(n)≡1$という出力であるの意味である。
・基本的に$n$に具体的な値を入れて比べるということが出来ない。例えば$ F(2^n)≡n,F(3^n)≡n+2$が成り立つ可能性もある。上の例に$ n=0$を代入したら$ F(1)=0=2$になって矛盾みたいな議論はできない。なぜなら$ F$は関数から関数の写像であるからである。
先に解を言うと$ F(f(n))≡f(n)\quad \forall f\in S $のみ。十分性は明らか。他にないことを示す。$ (i)$への代入を$ P(f,g)$,$(ii)$への代入を$ Q(f,g)$と定める。
$(i)$から定数$c$において$ F(c)≡c$はすぐに分かる。$k\in \mathbb{Z}_{ \geq 0}$に対して
$a_k(n)= \begin{eqnarray}
\left\{
\begin{array}{l}
0 \quad n≠k\\
1\quad n=k
\end{array}
\right.
\end{eqnarray} $ と定める。
$ F(a_k(n))≡a_k(n)$
$na_k(n)≡ka_k(n)$であるからそれを用いると$ Q(n,a_k(n)),Q(k,a_k(n))$ から
$nF(a_k(n))≡kF(a_k(n))$$ \Longrightarrow F(a_k(n))= \begin{eqnarray}
\left\{
\begin{array}{l}
0 \quad n≠k\\
c\quad n=k
\end{array}
\right.
\end{eqnarray} $となる。
$c=1$を示す。
$1-a_k(n)$は恒等的に非負であることに注意する。$ P(1-a_k(n),a_k(n))$から
$ 1≡F(1-a_k(n))+F(a_k(n))$となるが
$c > 1$ならば$ F(1-a_k(n))$は$n=k$において負の値を取るので矛盾。よって$c \leq 1$
$ c=0$と仮定する。そのとき$ F(a_k(n))≡0$である。
$ F(1)≡1,F(n)≡n$を用いて$(i),(ii)$の操作を繰り返すことで$ F((n-k)^2)≡(n-k)^2$が分かる。
$ (n-k)^2+a_k(n) \geq 1$に注意する。$ P((n-k)^2,a_k(n)),P((n-k)^2+a_k(n)-1,1)$から
$ (n-k)^2+F(a_k(n))≡F((n-k)^2+a_k(n))≡F((n-k)^2+a_k(n)-1)+1$ $ \Longrightarrow F((n-k)^2+a_k(n)-1)≡(n-k)^2-1$
これは$n=k$において$F((n-k)^2+a_k(n)-1)$が負となるので矛盾。よって$c=1$、補題を得る。
$ F(f(n))≡f(n)\quad \forall f\in S $
$f(n)a_k(n)≡f(k)a_k(n)$であるから
$ Q(f(n),a_k(n)),Q(f(k),a_k(n))$から
$ F(f(n))a_k(n)≡f(k)a_k(n)$
$ F(f(n))≡h(n)$とすると$h(k)=f(k)$となる。$ k$は$\mathbb{Z}_{ \geq 0}$の範囲で任意にとれるので$h(n)≡f(n) \Longrightarrow F(f(n))≡f(n)$が成り立つ。
もしかしたらもっといい解法がありそうだし、条件減らしても解けそうな気がする。あと表記がややこしい。$ F(f(k))$が$ f(k)$という定数関数の代入なのか関数$ F(f(n))$における$n=k$の代入なのかが分からない、、。色々改める必要がありそう。
改善案や類題などコメントしてくれるとありがたいです。