クロネッカーのデルタをδij={1(i=j)0(i≠j)とする。このとき、整数n,kに対して、次の表示が存在する。
δnk=∑j=0n−k(nk+j)(k+jj)(−1)j
但し、n−k<0の場合は空和(=0)とする。また、簡単のため、m≥n+1,m≤−1なる整数mについて、(nm)=0とする。コメント欄の TKSS 氏の証明が非常に簡潔ですので、そちらの方を参照してください。私のオリジナルの証明はたたんでおきます。
次の命題を示す。
数列{an},{bn}、およびcを定数、nを任意の非負整数とすると、bn=∑k=0n(nk)(−1)kan−kck⟺an=∑k=0n(nk)bkcn−k
(⟹の証明)与えられた式より、∑k=0n(nk)bkcn−k=∑k=0n(nk)cn−k∑j=0k(kj)(−1)jak−jcj=(n0)cn((00)a0c0)+(n1)cn−1((10)a1c0−(11)a0c1)+(n2)cn−2((20)a2c0−(21)a1c1+(22)a0c2)+…=a0cn((n0)(00)−(n1)(11)+(n2)(22)−⋯+(−1)n(nn)(nn))+a1cn−1((n1)(10)−(n2)(21)+⋯+(−1)n−1(nn)(nn−1))+a2cn−2((n2)(20)−(n3)(31)+⋯+(−1)n−2(nn)(nn−2))+…=∑k=0nakcn−k∑j=0n−k(nk+j)(k+jj)(−1)j=∑k=0nakcn−kδnk=an(⟸の証明)−c=dとする。このとき、an=∑k=0n(nk)bkcn−k⟺an=∑k=0n(nk)bk(−1)n−kdn−k⟺an=∑k=0n(nn−k)(−1)kbn−kdk(k→n−k)⟺an=∑k=0n(nk)(−1)kbn−kdkまた、bn=∑k=0n(nk)(−1)kan−kck⟺bn=∑k=0n(nk)an−kdk⟺bn=∑k=0n(nn−k)akdn−k(k→n−k)⟺bn=∑k=0n(nk)akdn−kであるから、an=∑k=0n(nk)bkcn−k⟹bn=∑k=0n(nk)(−1)kan−kckを示すにはan=∑k=0n(nk)(−1)kbn−kdk⟹bn=∑k=0n(nk)akdn−kを示せばよい。これは(⟹の証明)の{an},{bn}を入れ替え、c→dとしたものに等しいから、成立する。以上より、bn=∑k=0n(nk)(−1)kan−kck⟺an=∑k=0n(nk)bkcn−kである。◼
次回の記事で使います。
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