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算術三角形からフィボナッチ数列を作る

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算術三角形からフィボナッチ数列を作る

算術三角形は普通下図のように描かれる。 算術三角形 算術三角形
これからフィボナッチ数列を作るには、以下のように斜めにし、縦に並んだところで足すとわかりやすい。 算術三角形とフィボナッチ数列 算術三角形とフィボナッチ数列

証明するには、算術三角形を組合せの数で見てあげると良い。

フィボナッチ数列(Fn)は組合せの数nCrにより以下のように表せる。ただし[x]x以下の最大の整数を表す。Fn=r=0[n12]nr1Cr

r=0[n12]nr1Crがフィボナッチ数列の漸化式を満たせばよい。
F1, F2について
r=0[112]1r1Cr=0C0=1r=0[212]2r1Cr=1C0=1
nが偶数のときn=2mなる整数mが在って
r=0[n12]nr1Cr+r=0[n2]nrCr=r=0m12mr1Cr+r=0m2mrCr=r=1m2mrCr1+r=1m2mrCr+2mC0=r=1m(2mrCr1+2mrCr)+2m+1C0=r=0m2mr+1Cr=r=0[n+12]nr+1Cr
nが奇数のときn=2m+1なる整数mが在って
r=0[n12]nr1Cr+r=0[n2]nrCr=r=0m2mrCr+r=0m2mr+1Cr=mCm+r=0m12mrCr+r=1m2mr+1Cr+2m1C0=m+1Cm+1+r=1m2mr+1Cr1+r=1m2mr+1Cr+2mC0=r=0m+12mr+2Cr=r=0[n+12]nr+1Cr

以上よりr=0[n12]nr1Crはフィボナッチ数列の漸化式を満たす。

この証明では任意の非負整数nについてnC0=nCn=1であることを利用している。また組み合わせの数の公式n+1Cr+1=nCr+1+nCrを使っている。

投稿日:20201113
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三星聯
三星聯
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主にフィボナッチ数列とパスカルの三角形の関係について書いていくと思います。

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