βn=(2nn)/22n=(2n−1)!!/(2n)!!とする。
普通は一般化二項定理(1+x)α=∑n=0∞(αn)xnを用いて、11−x2=∑n=0∞(−1/2n)(−x2)n=∑n=0∞βnx2nおよびddxarcsinx=11−x2であることから、arcsinx=∑n=0∞βnx2n+1(2n+1)と示される。今回は、一般化二項定理を用いない方法でarcsinのマクローリン展開を証明する。f(x)=∫0∞artanh(x1+u2)1+u2duとする。このとき、f′(x)=∫0∞ddx(artanh(x1+u2)1+u2)du=∫0∞11+u2−x2du=π21−x2f(0)=0より、f(x)=π2arcsinxである。いっぽうで、幾何級数の和の公式ddxartanhx=11−x2=∑n=0∞x2n(幾何級数の和の公式)であるので、artanhx=∑n=0∞x2n+12n+1(|x|<1)これを用いて、f(x)=∫0∞11+u2∑n=0∞x2n+1(2n+1)(1+u2)2n+1du=∑n=0∞x2n+12n+1∫0∞du(1+u2)n+1ここで、∫0∞du(1+u2)n+1=∫0π2(cosu)2ndu=π2⋅(2n−1)!!(2n)!!=π2β(n)であるので、f(x)=π2∑n=0∞βnx2n+12n+1となる。f(x)=π2arcsinxであったから、arcsinx=∑n=0∞βnx2n+1(2n+1)が示された。
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