§1では、実数の計算のルールをまとめました。
§2では、複素数を扱っていきます。
複素数は実数に比べて難しいです。計算自体は慣れればできるようになりますが、結局、二乗して$-1$になる数って何?という問いに答えられません。
とりあえず、計算をできるようになっておきましょうか。
-複素数の計算-
割り算をもう少し機械的にできるようにするために、次の概念を用意します。
実際に具体的に表示してみましょう。
$N(a+bi)=(a+bi)\times (a-bi)=a^2+b^2$
$S(a+bi)=(a+bi)+(a-bi)=2a$
ノルムは0以上の実数、スプールは実数ですね。
一応計算例を見ておきましょうか。
$N(-5+4i)=(-5)^2+4^2=41$
$S(-5+4i)=-10$
さて、割り算を機械的に行います。
$$\alpha÷\beta=\frac{\alpha}{\beta}=\frac{\alpha\overline\beta}{\beta\overline\beta}=\frac{\alpha\overline\beta}{N(\beta)}$$
例:
$$(4+5i)÷(6-7i)=\frac{(4+5i)(6+7i)}{N(6-7i)}=\frac{-11+58i}{85}$$