$\lambda$を$0<\lambda<1$なる実数とする. 三角形$ABC$とその外接円$\Gamma$があり, $\lambda$上に$A,B,C$とは異なる点$P$をとる. 線分$CP$上に$CM=\lambda CP$なる点$M$をとり, 三角形$AMP,BMC$の外接円が$A$と異なる点$Q$で交わっているとする. $P$が$\Gamma$上を動くとき, $Q$は$P$の位置に依らずある円上にあることを示せ.
$\lambda$を$0<\lambda<1$なる実数とする. 三角形$ABC$とその外接円$\Gamma$があり, $\lambda$上に$A,B,C$とは異なる点$P$をとる. 線分$CP$上に$CM=\lambda CP$なる点$M$をとり, 三角形$AMP,BMC$の外接円が$A$と異なる点$Q$で交わっているとする. $P$が$\Gamma$上を動くとき, $Q$は$P$の位置に依らずある円上にあることを示せ.
$\Gamma$を$C$中心で$\lambda$倍拡大した円を$\Gamma'$とすれば, $M$は$\Gamma'$上を動く. 3円$\Gamma,AMP,BMC$の根心$Z$をとると, 次のような角度追跡により$ZBQA$は共円である.
$$
\measuredangle ZQB=\measuredangle MQB=\measuredangle MCB=\measuredangle PCB=\measuredangle PAB=\measuredangle ZAB$$
ここで$MQ$と$\Gamma'$の$M$でない交点を$R$, $AC$と$\Gamma'$の$C$でない交点を$D$とする. このとき$\dfrac{CP}{CM}=\dfrac{CA}{CM}=\lambda$より$PA\parallel MD$なので, $\measuredangle ACX=\measuredangle DCX=\measuredangle DMX=\measuredangle AZX $より$AXCZ$は共円である.
さらに, 次のような角度追跡により$\triangle AQX$と$\triangle ABC$は相似である.
$$
\measuredangle AQX=\measuredangle AQZ=\measuredangle ABZ=\measuredangle ABC
$$
$$
\measuredangle QAX=\measuredangle QAC+\measuredangle CAX=\measuredangle QAC+\measuredangle CZX=\measuredangle QAC+\measuredangle BAQ=\measuredangle BAC
$$
以上より$Q$は$\Gamma'$を$A$中心で$\dfrac{AC}{AB}$倍拡大したのち$\angle CAB$だけ回転移動させた円$\Gamma_1$上にあり, $\Gamma_1$は$P$の位置に依らない. よって題意は示された.
こういう問題はいくつか特殊な点をとってきてそれらを基準に考えることが多い気がしますが, この問題は回転相似一発で解けてしまいました.