なんとなく、まとめてみたい気分になったので。
虚数単位$i$の累乗と対応づけて覚える方法がある。
下の表は微分でも同じ並びが出てくるので、覚えておくと良いかも。
$\sin x$、$\cos x$のグラフから値を追うことで判断する方法もあり。
加法定理から導くこともできるが、正確に短時間で判断できることが望ましい。
$k$ | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
---|---|---|---|---|---|---|
$i^k$ | $1$ | $i$ | $-1$ | $-i$ | $1$ | $i$ |
$\sin (x+\frac{k \pi}{2})$ | $\sin x$ | $\cos x$ | $-\sin x$ | $-\cos x$ | $\sin x$ | $\cos x$ |
$k$ | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
---|---|---|---|---|---|---|
$i^{-k}$ | 1 | $-i$ | $-1$ | $i$ | $1$ | $-i$ |
$\cos (x+\frac{k \pi}{2})$ | $\cos x$ | $-\sin x$ | $-\cos x$ | $\sin x$ | $\cos x$ | $-\sin x$ |
求めたいのは$\sin x$、$-\sin x$、$\cos x$、$-\cos x$のどれかなので、
下図のように判断することも可能。
ズレが$2\pi$以上あったり、変数に$-$がついているときは最初にそれを処理するのが良さそう。
脳内でグラフを描くための手がかりとして、
$\sin x$のグラフ→原点の右側に山がある。
$-\sin x$のグラフ→原点の左側に山がある。
$\cos x$のグラフ→原点の位置に山がある。
$\sin (\pm \alpha \pm \frac{k\pi}{2})$、$\cos (\pm \alpha \pm \frac{k\pi}{2})$の形の三角関数を簡単にする手順をまとめておきます。
三角関数のグラフを$-\pi \leq x \leq \pi$の範囲でイメージできればいける感じ。
最初に、以下のように記号を定める。
カッコ内の変数$\alpha$の符号:$\mathrm{sgn}_{\mathrm{v}}$
カッコ内の定数の符号:$\mathrm{sgn}_{\mathrm{s}}$
カッコ内の定数の絶対値:$\mathrm{abs}$
参照するグラフの種類と参照位置、結果を表にするとこんな感じ
$-\pi$ | $\displaystyle -\frac{\pi}{2}$ | $0$ | $\displaystyle \frac{\pi}{2}$ | $\pi$ | |
---|---|---|---|---|---|
$\sin$ | ${\color{red}-\sin}$ | ${\color{red}-\cos}$ | ${\color{blue}\sin}$ | ${\color{blue}\cos}$ | ${\color{red}-\sin}$ |
$-\sin$ | ${\color{blue}\sin}$ | ${\color{blue}\cos}$ | ${\color{red}-\sin}$ | ${\color{red}-\cos}$ | ${\color{blue}\sin}$ |
$\cos$ | ${\color{red}-\cos}$ | ${\color{blue}\sin}$ | ${\color{blue}\cos}$ | ${\color{red}-\sin}$ | ${\color{red}-\cos}$ |
$$(1)\sin(-\theta+\pi)$$
$$(2)\sin(-\frac{7}{2}\pi-\alpha)$$
定数部分が$\pi$の整数倍のときは
「$-\sin$(参照グラフ)の$1$($\mathrm{abs}$) → $\sin$」⇒$\sin(\theta)$
定数部分が$\frac{\pi}{2}$の奇数倍のときは
「$-\sin$(参照グラフ)の$-$($\mathrm{sgn}_p$) → $\cos$」⇒$\cos(\alpha)$
みたいに唱えながら解けば、そのうち慣れる気がする。
$\sin(\pm x)$、$\cos(\pm x)$の微分は、元の関数の$x$に$\displaystyle x+\frac{\pi}{2}$を代入する。
$\sin(\pm x)$、$\cos(\pm x)$の積分は、元の関数の$x$に$\displaystyle x-\frac{\pi}{2}$を代入する。