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LaTeXの数式のちょっとだけ深い話

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$$\newcommand{LaT}[0]{\mathrm{\LaTeX}} $$

LaTeXの数式について

Webで $\mathrm{\LaTeX}$ の数式を書くのは,MathJaxがよく使われます.

MathJaxのAMS拡張をしているので,
&#36数式&#36&#36&#36数式&#36&#36以外にも,
align環境,aligned環境,alignat環境,alignated環境,split環境,gather環境が使えます.

それぞれの使い方は こちら を参照にしてください.

今回は,$\mathrm{\LaTeX}$の数式のちょっとだけ深い話を説明したいと思います.

数式のコマンド

ここでは,手が届きそうで届かないような数式の書き方を伝えたいと思います.

  • 括弧
    括弧の大きさ調整は,\left( \right)などで囲めば自動で調節してくれます.
    しかし,この方法だとalign環境内などで複数にわたって括弧を書く場合には不具合がでてしまうことがあります.
    そこで,big, bigg, Big, Biggといったものを使って括弧を書くと,leftやrightの数に関係なく括弧が書けます.
    例:

    $$\Bigg(\bigg(\Big(\big(()\big)\Big)\bigg)\Bigg)$$

    $$ \Bigg(\bigg(\Big(\big(()\big)\Big)\bigg)\Bigg) $$

    大きさの順番としては,(何もなし) $\lt$ &#92big $\lt$ &#92Big $\lt$ &#92bigg $\lt$ &#92Biggとなっています.

    また,山かっこ&lt&gtを使う場合には,なるべくlangle, rangleを使った方がいいです.
    例:

    $$
    \bigg\langle
    \begin{pmatrix}
    1 \\ 0
    \end{pmatrix}
    ,
    \begin{pmatrix}
    1 \\ 2
    \end{pmatrix} \bigg\rangle $$

    $$ \bigg\langle \begin{pmatrix}1\\0\end{pmatrix}, \begin{pmatrix}1\\2\end{pmatrix} \bigg\rangle $$

  • 分数,連分数
    分数は通常,fracコマンドを使って,

    $\frac{a}{b}$

    $$ \frac{a}{b} $$

    と書くことができます.このとき,空白\,などを使うと,

    $\frac{\, a \,}{b}$

    $$ \frac{\,a\,}{b} $$

    と括線を少しだけ伸ばすことができます.
    また,連分数を表すときには,cfracコマンドというものがあります.
    • fracコマンドの場合

      $$
      \sqrt{7} =
      2 + \frac{1}{
      \,1 + \frac{1}{
      \,1 + \frac{1}{
      \,1 + \frac{1}{\,4 + \ddots}
      }
      }
      } $$

      $$ \sqrt{7} = 2 + \frac{1}{\,1 + \frac{1}{\,1 + \frac{1}{\,1 + \frac{1}{\,4 + \ddots} } } } $$

    • cfracコマンドの場合

      $$
      \sqrt{7} =
      2 + \cfrac{1}{
      \,1 + \cfrac{1}{ \,1 + \cfrac{1}{ \,1 + \cfrac{1}{4 + \ddots} } }
      } $$

      $$ \sqrt{7} = 2 + \cfrac{1}{\,1 + \cfrac{1}{\,1 + \cfrac{1}{\,1 + \cfrac{1}{\,4 + \ddots} } } } $$

      このように,cfracコマンドを使えば分数内の分数の文字がつぶれないで済みます.
      他にも\dfrac{}{}\tfrac{}{}というコマンドがあるようです.
  • 縦線 | について
    縦線 | は,絶対値の括弧 $|x|$,ノルムの括弧 $\| \boldsymbol{x} \|$,割り切れる関係を表す$b \mid a$などがあります.
    これらは,それぞれ|\|\midを使って書くことができます.

    \begin{gather}
    |x| \quad \| \boldsymbol{x} \| \quad 4 \mid 16 \\
    \{ \, x \in \mathbb{Z} \mid |x| \le 1 \, \}
    = \{-1, 0, 1\} \\
    \Bigg\|
    \begin{pmatrix}
    20 i \\ 16
    \end{pmatrix}
    \Bigg\|^2
    = |20 i|^2 + |16|^2 = 596 \end{gather}

    \begin{gather} |x| \quad \| \boldsymbol{x} \| \quad 4 \mid 16 \\ \{ \, x \in \mathbb{Z} \mid |x| \le 1\, \} = \{-1, 0, 1\}\\ \Bigg\| \begin{pmatrix} 20 i \\ 16 \end{pmatrix} \Bigg\|^2 = |20 i|^2 + |16|^2 = 596 \end{gather}

    また,$|$\lvert\rvert$\|$\lVert\rVertで書くこともできます.
  • modについて
    modは\modで表すことができますが,ほかにも\pod\pmod\bmodで書くことができます.

    \begin{align}
    x &\equiv y \mod 5 \\
    x &\equiv y \pod 5 \\
    x &\equiv y \pmod 5 \\
    x &\equiv y \bmod 5 \\ \end{align}

    \begin{align} x &\equiv y \mod 5 \\ x &\equiv y \pod 5 \\ x &\equiv y \pmod 5 \\ x &\equiv y \bmod 5 \\ \end{align}




$$ $$


他にもいろいろな話がありますが今回はここまでにします(次があるかわかりませんが...).

この記事は主に

を参考にしました.
ありがとうございました.

投稿日:20201126
OptHub AI Competition

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reiya
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Pell Equation

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