突然ですが,$n$以下で,$n$とのgcdが$d< n$であるような正整数の総和は
$$\dfrac{n\varphi\left(\frac nd\right)}{2}$$
です.実際に,$d=\frac n2$でないとき,足したら$n$になるようなペアが$\frac{\varphi\left(\frac nd\right)}2$個あり(なぜかは考えて下さい),$d=\frac n2$であるときは代入して確認できます.
よって,
$$\sum_{n\ne d \mid n}\dfrac{n\varphi\left(\frac nd\right)}{2} = \dfrac{n(n-1)}2\Longrightarrow\sum_{d\mid n}\varphi\left(\frac nd\right)=n$$
$n\in\mathbb Z_{>0}, \zeta = \exp\left(\frac{2\pi\sqrt{-1}}{n}\right)$としたときに,
$$\prod_{\substack{0 < d < n \\ (d,n)=1}}\zeta^d=1\ \mathrm{or}\ -1$$
じゃねと思ったのがきっかけです.これは当然といえば当然で,円分多項式の定数項に値していて,円分多項式は$\mathbb Z$-係数であることもよく知られています.あとは,適当に閉じた式で表せば,今回の証明にたどり着くというわけです.