こんにちは。最近油そばという信じられないくらい美味しい料理を知りました。まだカップのやつしか食べてませんがそのうち店で食べてみたいですね。ほんとにおすすめですᕨ
さて、今回は少し特殊な方法で計算する定積分。
本日の主役はこちら。
\begin{align*}
I=\int_{0}^{\frac{\pi}{4}}\frac{x^2}{(x\sin{x}+\cos{x})^2}dx
\end{align*}
(ヨビノリたくみさんの「今週の積分」にもあるようですね)
パット見た感じ、多項式関数と三角関数が混じっているので$\text{king\:property}$を疑いますが、区間が問題児のため使い物になりません。この区間で積分するということは$\tan{\theta}$に置換するのか?といってもそういうわけでもありません。ではどうするのでしょうか。
それは、「原始関数を大まか予想して、係数合わせ」です。今回の原始関数は微分したら$\displaystyle\frac{x^2}{(x\sin{x}+\cos{x})^2}$になるはずです。今回はこいつの原始関数を探しに冒険していきましょう。
さて、被積分関数を観察してみましょう。すると、分母に関数がでっかく二乗の形で居座っています。どこかでみましたよね、これ。
そう、分数関数の微分です。
\begin{align*}
\left\{\frac{f(x)}{g(x)}\right\}'=\frac{f'(x)g(x)-f(x)g'(x)}{\{g(x)\}^2}
\end{align*}
ほら、分母に関数の二乗がいます。このことから、「今回の被積分関数の原始関数の分母は$x\sin{x}+\cos{x}$かもしれない」という予想がたてられるわけです。次に分子。被積分関数の分子は$x^2$のみととてもきれいになっています。微分したときに出てくる三角関数たちをうまく打ち消しているのでしょうか。それを予想すると、分子も三角関数の式だろうなあと予想がつきます。また、先ほど予想した分子の関数と三角関数の積はどうやっても$x^2$が出ないことから、分子には$x$も含まれているのではないかと予想できます。しかし、$x$が単体で分子にいる可能性がありますが、そうすると微分したときにただの$1$となって打ち消してくれない可能性があります。それも考慮すると、予想される原始関数はとある定数$a,b$を使し次の三つのうちのどれかだと予想できます。
\begin{align*}
[1]&,\frac{ax\sin{x}+b\cos{x}}{x\sin{x}+\cos{x}}\\
[2]&,\frac{a\sin{x}+bx\cos{x}}{x\sin{x}+\cos{x}}\\
[3]&,\frac{ax\sin{x}+bx\cos{x}}{x\sin{x}+\cos{x}}
\end{align*}
まあ、一つずつ微分して本当に原始関数となりうるかを考えていきましょう。
まずは$[1]$から。微分すると
\begin{align*}
\left(\frac{ax\sin{x}+b\cos{x}}{x\sin{x}+\cos{x}}\right)'&=\frac{(ax\sin{x}+b\cos{x})'\cdot(x\sin{x}+\cos{x})-(ax\sin{x}+b\cos{x})\cdot(x\sin{x}+\cos{x})'}{(x\sin{x}+\cos{x})^2}\\
&=\frac{(a-b)x+(a-b)\sin{x}\cos{x}}{(x\sin{x}+\cos{x})^2}
\end{align*}
頑張って計算し、$\sin^2{x}+\cos^2{x}=1$などに注意するとこのようになります。見てみると、$x^2$がいません。この形ではだめだったんですね。では次に$[2]$を試しましょう。
$[2]$を微分すると
\begin{align*}
\left(\frac{a\sin{x}+bx\cos{x}}{x\sin{x}+\cos{x}}\right)'&=\frac{(a\sin{x}+bx\cos{x})'\cdot(x\sin{x}+\cos{x})-(a\sin{x}+bx\cos{x})\cdot(x\sin{x}+\cos{x})'}{(x\sin{x}+\cos{x})^2}\\
&=\frac{-bx^2+(a+b)\cos^2{x}}{(x\sin{x}+\cos{x})^2}
\end{align*}
おっ。 これはよさげですね!!
ほしかったのは$\displaystyle\frac{x^2}{(x\sin{x}+\cos{x})^2}$だったので係数を比較すると次の連立方程式が成り立ことがわかります。
\begin{align*}
\begin{cases}
-b=1\\
a+b=0
\end{cases}
\end{align*}
これは楽勝で、解くと$a=1,b=-1$がわかります。よって、
\begin{align*}
[2]=\frac{\sin{x}-x\cos{x}}{x\sin{x}+\cos{x}}
\end{align*}
また
\begin{align*}
\left(\frac{\sin{x}-x\cos{x}}{x\sin{x}+\cos{x}}\right)'=\frac{x^2}{(x\sin{x}+\cos{x})^2}\quad(*)
\end{align*}
のため、ほしかった原始関数が求まりました。ようやく積分が実行できます。
($[3]$が不適であることは読者への課題としますかね...)
忘れているかもしれませんが今回はこんな定積分を解くのが目標でした。
\begin{align*}
I&=\int_{0}^{\frac{\pi}{4}}\frac{x^2}{(x\sin{x}+\cos{x})^2}dx
\end{align*}
先ほどの結果$(*)$を用いると
\begin{align*}
I&=\int_{0}^{\frac{\pi}{4}}\left(\frac{\sin{x}-x\cos{x}}{x\sin{x}+\cos{x}}\right)'dx\\
&=\left[\frac{\sin{x}-x\cos{x}}{x\sin{x}+\cos{x}}\right]_{0}^{\frac{\pi}{4}}\\
&=\frac{\frac{1}{\sqrt{2}}-\frac{1}{\sqrt{2}}\frac{\pi}{4}}{\frac{1}{\sqrt{2}}+\frac{1}{\sqrt{2}}\frac{\pi}{4}}\\
&=\frac{4-\pi}{4+\pi}
\end{align*}
よって、
\begin{align*}
\huge I=\int_{0}^{\frac{\pi}{4}}\frac{x^2}{(x\sin{x}+\cos{x})^2}dx=\frac{4-\pi}{4+\pi}
\end{align*}
が求まりました。
今回の発想を用いて次の定積分を計算せよ。
\begin{align*}
\Large I=\int_{0}^{\frac{\pi}{2}}\frac{-e^{x}\cos{2x}}{\left(e^{x}\cos{x}+\sin{x}\right)^2}dx
\end{align*}
お疲れさまでした。今回の解き方は結構珍しいのではないでしょうか。(原始関数の推測って普通結構だるいですからね)被積分関数からたまに予測できるかもしれません。困ったらやってみましょう^^ ほな、さいなら!