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割り算のあまりを複素数に拡張する(失敗)

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割り算のあまりを複素数に拡張する

低学歴の思いつきによる記事なので、論理、表記ともに正しくないものを含む可能性があります。

結論

自然数の割り算とそのあまりを議論すれば十分。
ここから先は暇な方だけ読むこと推奨
同じ失敗で時間を浪費する方がでないよう記録を残すのが目的

自然数の場合について

割り算のあまり

自然数$n$を自然数$p$で割ったあまりとは
$n$から$p$をできるだけ引いて、あまったものをいう。

初等教育以来、慣れ親しんだ上記の方法を参考に考える。
拡張を意識しながらあまりを出す手順を整理する。

あまりの候補となる数の集合$S$を考える。あまりは$n$から$p$を有限回引いた数なので
引き算を何回か行った数を集めれば、それがあまりの候補となる。それを集合$S$とすると
$S=\{\lambda \mid \lambda = n-pk \quad (k=0,1,2,3, \dots) \}$
集合$S$の0以上の要素のうち、最小のものが「あまり」となる。
共通のあまりをもつ数の集合を考えると、いろいろと便利なことがある。

複素数への拡張

ここからは複素数平面をイメージしながら考える。
複素数$n$を複素数$p$で割ったあまりを考える。$n$$p$はそれぞれ複素数平面上の点である。
あまりの候補となる数の集合を$S$として
$S=\{\lambda \mid \lambda = n-pk \quad (k=\ldots -3,-2,-1,0,1,2,3, \dots)\}$
を考える(複素数への拡張なのでなんとなく$k$の範囲を整数に拡げた)。
$n-pk$$n$から$\overrightarrow{op}$の整数倍だけ移動した点であるので、$S'$の要素はすべて
$n$を通る1つの直線上に等間隔に配置している。
$S'$の中で実部が0以上要素のうち、最小の実部をもつものをあまりとする。

共通のあまりを持つ数の集合

共通のあまりをもつ数の集合について考える。

共通のあまりを持つ数の集合

$p$で割ったときに$r$あまる数の集合を$\langle p , r \rangle$と表記することにする。
$$\langle p,r \rangle =\{ z \mid z=pk+r \quad (k=\ldots -3,-2,-1,0,1,2,3, \dots) \}$$

あまりについて考える際に重要になるのは、主にこの種の集合の共通部分に関する議論である。
そこで$\langle p,r \rangle \cap \langle p',r' \rangle$について考える。
複素数平面上で$\langle p,r \rangle $$ \langle p',r'\rangle$の要素はそれぞれ1本の直線上にある。
それぞれの直線が一致しない場合には共通する要素は高々1個であり、
そこから議論を広げる余地はほぼない。
$\langle p,r \rangle \cap \langle p',r' \rangle$が複数の要素をもつには
$p$$p'$の有理数倍で、$\langle p , r \rangle$$\langle p' , r' \rangle$が少なくとも1つの共通要素をもつ必要があると思われる。
この場合について考えていく。
$\langle p,r \rangle$$\langle p',r' \rangle$の共通部分について考える。
自然数$a$、整数$b$として
$p'=\displaystyle \frac{b}{a} \cdot p \qquad \left( \left| \frac{b}{a} \right| \lt 1 \right) $
とおける。
$p_0=\displaystyle \frac{1}{a} \cdot p$
なる$p_0$を考えると
$p=ap_0$$p'=bp_0$
であり、$\langle p,r \rangle \cap \langle p',r' \rangle$の一つの要素を$c$とすると
$\langle p,r \rangle$の任意の要素は整数$s$を用いて$c+sp$の形で表せる。
また、$\langle p',r' \rangle$の任意の要素は整数$t$を用いて$c+tp'$の形で表せる。
これらを$p_0$で表すと
$c+sp=c+sap_0$
$c+tp'=c+tbp_0$
よって$\langle p,r \rangle$$\langle p',r' \rangle$に含まれる任意の要素は、整数$u$を用いて$c+up$の形で表すことができ、
$u$$a$の倍数であればその数は$\langle p,r \rangle$に含まれ、
$u$$b$の倍数であればその数は$\langle p',r' \rangle$に含まれる。
以上の議論から
$p_0$を基準にすると、あまりに関する集合の議論は整数の議論に帰着する。

投稿日:2023912

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投稿者

tanu
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