適宜追加予定。
英語名はTrigintaduonion、もしくはPathion。
\begin{split}
x_0,x_1,x_2,x_3,x_4,x_5,x_6,x_7,x_8,x_9,x_{10},x_{11},\\x_{12},x_{13},x_{14},x_{15},x_{16},x_{17},x_{18},x_{19},x_{20},x_{21},\\x_{22},x_{23},x_{24},x_{25},x_{26},x_{27},x_{28},x_{29},x_{30},x_{31}
\end{split}
(全て実数)
を用いて、
\begin{align}
&x_{0}e_{0}+x_{1}e_{1}+x_{2}e_{2}+x_{3}e_{3}+x_{4}e_{4}\\&+x_{5}e_{5}
+x_{6}e_{6}+x_{7}e_{7}+x_{8}e_{8}+x_{9}e_{9}\\&+x_{10}e_{10}
+x_{11}e_{11}+x_{12}e_{12}+x_{13}e_{13}+x_{14}e_{14}\\&+x_{15}e_{15}
+x_{16}e_{16}+x_{17}e_{17}+x_{18}e_{18}+x_{19}e_{19}\\&+x_{20}e_{20}
+x_{21}e_{21}+x_{22}e_{22}+x_{23}e_{23}+x_{24}e_{24}\\&+x_{25}e_{25}
+x_{26}e_{26}+x_{27}e_{27}+x_{28}e_{28}+x_{29}e_{29}\\&+x_{30}e_{30}
+x_{31}e_{31}
\end{align}
($e_{i}^{2}=-1$,$i$は$0$から$31$までの任意の数)
で表される数。
もしくは、$y_0,y_1,z_0,z_1$を十六元数としたとき、
$(y_0,y_1)+(z_0,z_1):=(y_0+z_0,y_1+z_1)$
$(y_0,y_1)\times (z_0,z_1):=(y_{0}z_{0}-z_{1}^{*}y_{1},z_{1}y_{0}+y_{1}z_{0}^{*})$
$(y_{0},y_{1})^{*}:=(y_{0}^{*},-y_{1})$
(ただし、$y^{*}$は$y$の共軛。)
で定義される数。
以下、適当な三十二元数を$x,y,z,w,α$で置く。
以下が分かっている。
・加法に対して、可換である。
$x+y=y+x$
・加法に対して、結合的である。
$(x+y)+z=x+(y+z)$
・加法に対して、両側単位元が一意的に存在する。
$x+0=0+x=x$
・加法に対して、任意の元が両側逆元を持つ。
$x+(-x)=(-x)+x=0$
・乗法に対して、可換である場合が存在する。
$xy=yx$
・乗法に対して、反可換である場合が存在する。
$xy=-yx$
・乗法に対して、結合的である場合が存在する。
$(xy)z=x(yz)$
・乗法に対して、反結合的である場合が存在する。
$(xy)z=-x(yz)$
・乗法に対して、両側単位元が一意的に存在する。
$x\times 1=1\times x=x$
・乗法に対して、零因子を持つ。
$∃x,y\neq0, xy=0$
・分配律が成り立つ。
$x(y+z)=xy+xz$
$(x+y)z=xz+yz$
・乗法に対して、べき結合律を満たす。
$(xx)x=x(xx)$
(余談:これが成り立つため、$x^{n}$をきちんと定義できる)
・乗法に対して、指数法則が成り立つ。
$x^{n}x^{m}=x^{n+m}$
($n,m$は正整数。より拡張した場合についてご存知の方はご一報ください)
・乗法に対して、必ずしも交代性を持つわけではない。
$(xx)y\neq x(xy)$
$y(xx)\neq (yx)x$
・乗法に対して、柔軟律(Flexible律)が成り立つ。
$(xy)x=x(yx)$
・乗法に対して、Jordanの恒等式を満たす。
$(x^{2}y)x=x^{2}(yx)$
・Hallの恒等式を満たす。
$(xy-yx)^{2} z=z(xy-yx)^{2}$
・小Racine恒等式を満たす。
$[[x,y]𓏸[z,w],α]=0$
$[x,y]:=xy-yx,x𓏸y:=xy+yx$
・大Racine恒等式を満たす。
$P(w^{2})-P(w)𓏸w=0$
$V_{x}(y):=x𓏸y$
\begin{split}
P:=V_{x}V_{y}V_{z}-V_{x}V_{z}V_{y}-V_{y}V_{x}V_{z}+\\V_{y}V_{z}V_{x}+V_{z}V_{x}V_{y}-V_{z}V_{y}V_{x}
\end{split}
($P$において、引数略)
(誤りを含む可能性があるため、この式は要検討)
・HP23を満たす。
\begin{align}
&2((x,y,x),z,w)+2(z,(x,y,x),w)-\\&([x,y]𓏸x,z,w)-([x,y]𓏸z,x,w)+\\&([x,y],x𓏸z,w)=0
\end{align}
$(x,y,z):=(xy)z-x(yz)$
(余談:HP23の名前は、Hentzel氏とPeresi氏による参考文献[4]の式番号23による)
・基底32個から得られる位数64の有限ループを持ち、またそのループは373個の非自明な部分ループを含む非結合可逆ループである。
その部分ループの内訳として、
位数32のループが31個、
位数16のループが155個、
位数8のループが155個、
位数4のループが31個、
位数2のループが1個である。
位数32と16のループは非結合可逆ループだが、位数8、4、2は群を成す。
また、これらは
モジュラー格子
を持つ。