種数$p$の$C^1$級曲面$\Sigma_p$上には、ちょうど3個の臨界点をもつ$C^1$級関数$\Sigma_p\to \mathbb R$が存在する。
色んな論文から結果を持ってきて、これで自明だねと言うようなことは、(問題を解いてる感がないし、self-defined性に欠けるし、そもそもその論文が正しいのかを判断するのが難しいので)なるべくしないようにしているのですが、正直一切やり方が思い浮かばなかったので、今回はLusternik–Schnirelmann理論とF.Takens[1]の結果を使って証明します。
もしこれ以外に良い感じの証明方法を知っている人がいれば教えてください。
以下、多様体$X$に対して$F.(X)$は、$C^\infty$級関数$X\to \mathbb R$の臨界点の個数として実現できる最小個数とします。
前提として、次の定理を認めます。
$C^1$級関数$M\to \mathbb R$が持つ臨界点の個数は、空間のL-S圏$Cat(M)$以上である。
$n$次元コンパクト連結多様体$M$に対して、$F.(M) \leq n+1 $が成り立つ。
$p=0$の時は球面に対してBanchoff-Takensのshoe surfaceが知られていて、それに微分同相に変形すれば良いので省略する。よって$p\geq 1$とする。
一般的に、$Cat(\Sigma_p)=3$が知られている。(コホモロジー環を考えると、そのカップ長が少なくとも2であるので$Cat(\Sigma_p)\geq 3$、かつCW複体とみなすと$Cat(\Sigma_p)\leq 3$より従う。)
よってLS圏下限定理より、$3\leq F.(\Sigma_p)$。
また、$\Sigma_p$は2次元コンパクト連結多様体なので、Takensの定理より、$F.(\Sigma_p)\leq 3$。
故に$F.(\Sigma_p)= 3$となり、これを満たす関数$f$が存在し、これは$C^\infty$級。とくに$C^1$級でもあるので、問の条件を満たす。
$p=0$の時を排除しているのは、単に$Cat(\Sigma_0)$が$2$であり、議論が統一できないためです。
ちなみに、Morse関数の観点で見れば、臨界点の数はベッチ数の和以上になるため明らかに実現不可能です。
ただ、臨界点が退化してても良いなら言えるというのは面白いですね。